娘の発熱も無事に平熱に戻った。4月1日、2日と保育園をお休みしたものの、明日からは無事に登園出来そうである。
結局2日間、義母と祖母(妻のおばあちゃん)にお世話になってしまった。4月が始まったばかりで僕も妻も仕事を急に休めなかったがためである。病児保育を利用する事も検討したけれども、利用するには事前にかかりつけ医で証明を貰う必要があり、その準備時間がなかった。
妻の実家家族の協力があって我が世帯は今日まできている。娘は最近でこそ体調を崩さなくなったものの、もっと幼い頃は熱を出しては僕の実家か妻の実家で世話になったものである。本当に人の助けによって生きていると痛感する今日この頃だ。
夜中、友人から借りたDevi ever SHOEGAZERをブレンダーを通して弾く。
Devi everは何だかんだで今日に至るまで一台もペダルを購入する機会がなかった。
SHOEGAZERは特に気になるブツだったのだが、ベースギターで使うには好みに合うか微妙なところであったし、では『ベースギターをこいつに通してバンドアンサンブルの中で使う』事が目的でなく、単純にその音自体を楽しむ目的で購入するにしては市場価格がちょっと軽々しく手を出せる金額ではなかった。
それなりの値段がするなら完全なる嗜好品ではなく普段の活動で使えるものの方が良い、という貧乏性が先に立ってしまい、今日まで手に入れる機会がなかったというわけだ。
友人が持っているブツを「使ってないからいいっすよ」と貸してくれた。スタジオに持ち込んで一人で鳴らしてみると成程、これは実に面白い。Soda MeiserとTorn’s Peakerという2つのファズが回路上は直列で繋がれており、同時にオンする事も個別にオンする事も出来るなかなかの優れもの。この2つのファズの音が、良い。
Soda Meiserはビッグマフっぽいビリつきのあるファズ、Torn’s Peakerは中高域にピークのある飛び出すようなファズ。どちらも格好良い音をしている。想像の中では勝手にもう少しローが削げると思っていたのだが、意外にもベースギターでも良い感じだ。
Soda Meiser、Torn’s Peakerそれぞれ格好良い音がするのだが、両方オンにすると俄然ノイズが発生して(この場合これはネガティヴな表現ではない)それが滅茶苦茶に格好良い。2つのファズの関わり方も絶妙だ。Soda MeiserもTorn’s Peakerもどちらの気配も感じられるような、イカレた音がする。
けれどもやっぱりバンドアンサンブル中で使うにしては少し低域の質感というか量感というか、その辺が弱いと感じた。使えない事はないけれどももう少しあると安心感があるね、というくらい。
こういう時はブレンダーを通して弾くとその「もうちょっと」が解決する場合が多い。早速やってみる。
低域は確かに安定した。けれども何だろう、同時にちょっと『負けた』感を感じてしまった。こういう考え方をする自分はブレンダーなんてハナから向いていないのかもしれない。
真面目な話、ブレンダーを使った場合、余程巧みに音作りしないと「ブレンドしましたよ」感が音に出る時って結構あるなと思っている。原音とエフェクト音が分離して聴こえるというか『ブレンダー』なのにただ並列で同時出力されているかのような、設定を間違えてしまったような、そんな音だ。
それに引き換えDEPTH CHARGEなんて割としっかり目に原音を混ぜてやっても『原音+ファズシグナル』ではなくて『歪んだベースの音』になる。芯があって太く歪んでくれる感じが大変気に入っているのだが、そこまで自然にドライシグナルが混ざるというのもなかなか経験がない。こればっかりはブツと僕(の音作りと)の相性なのだろうか。
ファズを試していたはずなのに、ブレンダーというペダルにまだまだ研究の余地を感じてしまったのだった。