11月29日は吹上鑪ら場にパイプカツトマミヰズで出演。
共演はNahさん、内藤重人さん、村島陽一DUOさん。今まで鑪ら場で良くなかった日なんてなかったけれど、この日もやっぱり素晴らしい共演陣に恵まれて僕ぁ嬉しいですよ。
Nahさんは12月に彼女の企画にて演奏する「Nahバンド」に参加する関係で最近急接近した人で、そんな人とこのタイミングで共演するというのが面白く、また楽しみでもあった。なんだかんだ演奏を一緒にするものの、客観的に演奏を拝見するのは今日が初めての事。いやあ、良いですね、歌がスンッと飛んでくるし歌声も伸びやかで、良い意味で癖がなくてポカリスウェットみたいに自然と染み入って来る。一緒に演奏していても「この歌ならもうベースはごちゃごちゃやらなくていいや」と思えるくらい良いシンガー。こういう人に誘われるとどっちかというとやかましい演奏をしている僕としては大変嬉しい。「じゃあどうやって有機的にやろうかな」と思えるから。
内藤重人さんは実は結構長い付き合いで。JONNYで新宿JAMに出ていた頃お世話になり、その後はなかなかご無沙汰してしまったけれども久々の再会も楽しみだった。大変ジェントルで、だけども独特の空気感を持つ内藤さん、その演奏はその昔拝見した時よりももっとパーソナルというか、生き物として結構「露わに」されている気がして、それ故に独特の緊張感(ポジティブなものである)みたいなのを感じたりもしたのだけどでもご本人はそんなのどこ吹く風、実に有機的に鑪ら場のアップライトピアノで演奏され、歌われていた。
村島陽一DUOはアコースティックギターとコントラバスのデュオ形式だったのでアコースティックなものかと思いきやその真逆、エフェクターを駆使したノイズっぽい演奏から始まり、それが結構ここ最近の自分のトレンドにガッツリくる感じがあったので思わず身を乗り出した。アンビエントなところから徐々にノイズが立ち上がってくる気配、しかしそれでもどこか情緒的というか暴力を感じさせないノイズ。コントラバス奏者の方がmooger foogerのペダルを使っていて(あれはアナログ・ディレイなのだろうか、きっと)興味が湧いた。ノイズっぽいアプローチにピックアップ搭載のコントラバスって相性が良いように感じられた。
僕達パイプカツトマミヰズはトップバッター、この日が年内最後のライブという事で(あ、12月はレコーディングをします)全員なんとなく気合が入っていたりいつも通りだったり、いずれにしても楽しく演奏出来たし演奏しながら「今日は演奏良いな」という実感を得る事が出来た。
吉田君と駒田君の「スキャットの掛け合い対決」(あれはスキャットというのだろうか?)もぶっつけ本番でやった割にはうまくいっていたし、ライブ全体の雰囲気も悪くなかったのではないかと思う。
僕は撮影で入ってくれたヨシダユキ先生が最近撮影した某バンドのライブ写真を見て「何故ベーシストは指弾きのが巧く見えるのか」と疑問に思い、兎に角実験だとライブ直前に全曲指弾きで演奏する事に変更、これが演奏しながら「あれっ意外と弾ける、それどころか普段より巧いんじゃ」とポジティブに感性が発展、興奮していくきっかけとなった
。ちなみにこれは余談だけど指弾きだと楽器もぶんぶん振り回しやすい。いやあ、やっぱり積み重ねて作り上げてきたスタイルっていうのはその上に胡坐をかくためではなく、ブッ壊すためにあるんだと再認識した。指弾き楽しいよ、指弾き。
勿論こう感じるのは発展性を感じるからで、じゃあ指で弾けるフレーズがピックで弾けないのかというとそんな事はなく、だけれども指で弾いた時の手応えっていうのは指でしか得られない(ピックの弾き応えも然り、なのだが)ので、その感覚をもっと突き詰めてみようと思った。
やっぱり演奏というのは相当に楽しい。そして楽しく演奏している時=精神的に興奮しつつ集中している時の演奏というのは良いものらしい。何人かに褒めて貰えて僕は素直に嬉しかった。
撮影、ヨシダユキ先生の「指弾きで楽しそうにベースギターを弾く僕」。
だけど多分これ、盛大にフレーズ間違えてる瞬間なのである。
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