鈴木実貴子ズと白線の内側による共同企画『今年観るべきライブ三選』、ついに最終回の三選目を終えた。
今回のゲストはクリトリック・リス兄貴。やっぱり滅茶苦茶に強かった。
僕らの演奏後、クリトリック・リスの演奏中にハプニングがあった。泥酔したお客さんが羽目を外して演奏中に騒いだり、他のお客さんに絡んだりしてしまったわけなのだけれども、スギムさん(あ、クリトリック・リスさんね)の大人というか思慮深い対応で騒ぎになる事もなく、それでもその場に居合わせた人達は確実にそれぞれ何かネガティヴな感情を抱いてる、そんな時間が流れた。
誤解を恐れずに書く。大前提としてお金を支払って来場されてる方が不快に思われたのならそれは主催者として残念だし、どうにか挽回もしたいと思った。
けれども同時に「とてもライブハウスだ」と思った。僕はライブハウスは色々なものの縮図だと思っていて、あの瞬間あの場所に居合わせた人達は予想だにせぬ騒ぎにとてもリアルな反応を示していて、でも結果的に全てを収束させたのがスギムさんだった、というのが僕はとても気持ちが良いと思った。
「殺すなら終演後に殺しに来いや」と笑いながら言っていたスギムさん、いやクリトリック・リスの目はちっとも笑っていなかった。人前で表現をする人間としての矜持の部分を大変強く感じた。僕は入口付近でスギムさんを信じて成り行きを見守っていた。主催者としては怠慢だったのかもしれない、申し訳ない。
共同主催の鈴木実貴子ズがその後全て、音楽で洗い流していったようでこれまた僕は感動した。いよいよ主催者としては怠慢だけれども。
三選、の選という字は戦という字でもあってそれってつまり三戦でもあったわけなんだけれども、結果的に毎回毎回僕達は共演者に、鈴木実貴子ズにボコボコにされたと思った。
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