今レコーディングに向かう道中でこれを書いている。
IPod用のイヤーフォンを紛失したのでヘッドフォンや耳かけ式のイヤーフォンで音楽を聴いていたのだが、どうにも違和感があった。音楽を出力する出口でここまで違和感が生じるとは。
幸いにも今は机上からSONY社製のイヤーフォンが出てきたので、それで音楽を聴いている。大変具合が宜しい。SONY社の表記を見て無意識に安心したのは熱狂的なSONY贔屓の父方の祖父の影響だろう。祖父は何から何まで「SONY最高!SONYなら間違いない」という人だったから。それに対して孫は偏執的なYAMAHA贔屓で「YAMAHAの技術力は日本一ィィィッ!」とYAMAHA賛美に余念がない。
話が逸れた。
そう、音楽を聴いているのだけどこの年にしてビートルズの偉大さを思い知っている。ベースという楽器、そしてサー・ポール・マッカートニーのエレクトリック・ベース史に於ける偉大なる功績をつまみ食いしようとベース・マガジンを手引きに興味深い曲を各アルバムから聴いているのだけど本当に凄い。
ベース・ラインが歌っているのは以前から認識していたし、ポップ史に名を残す作曲家であるのも疑いようがないのだけれど今回は何に感じ入ったかというとその実験精神である。
ツインベース(しかも一本は完全なるファズ・ベース)に口ベースと何でもござれ、だ。
機材やそれらのスペックから偏執狂的な愛着を抱いてそれで曲を彩ろうという発想を抱いてしまいがちな僕のような「手段のためなら目的を選ばない」人間からするとサー・マッカートニーのような曲をよくするための遊び心、挑戦意欲は「目的のためなら手段を選ばない」凄みすら感じるのである。
自分のバンドメンバーにもそんな人間が、いる。さあ彼らとレコーディングだ。
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