鬼が、逝った。
TMGEというバンドは、僕がそれまで一辺倒だったアニメソング、映画のサウンドトラック以外を聴き始めるようになった高校3年生の頃から、楽器を持ってバンド活動に熱中するようになる大学時代に至るまでよく聴いていたバンドの一つだ。サークルでコピーバンドをやったり(ブランキーの方がもっとやっていたけれど)、「男は黒髪だろ!」と意気込んでみたり、青春に影響を与えてくれたバンドである。
CDやDVDを買い漁ったり(ジャケット違いとか見つけると妙に嬉しかったものだ)、チバユウスケのTMGE以外の活動も追っかけてみたり(マンガのコンピとかPEALOUTとか色々やっていたので実に追いかけ甲斐があった)、ミック・グリーンとTMGE名義で出したインスト曲、ああ、あれも格好良かった。
サークルの後輩にリーゼント、革ジャン、革パンツにアメリカン、みたいな奴がいて、彼の家でボーッとしながら音楽を聴く事が結構あって、彼が気ままにかける音楽の中に結構TMGEの占める割合が多かった。TMGEを聴いているとその時の様子を思い出す。
兎に角青春の一時代、結構な思い出を担うバンドなのだ。
そんなバンドで鬼のような形相で鬼のようなカッティングをするアベフトシは『硬派なギタリスト』然としていて本当に格好良かった。「アベフトシのカッティングは、3本の指でピックを挟むからできるらしい!」とか友人と話したのを思い出す。
アベフトシさん、貴方は本当に格好良かった。
個人的な思い入れを書き連ねさせて頂きました。心よりご冥福をお祈りします。
「あいつ今頃煙になって 気ままに空を飛んでるのだろう 武蔵野に降る雨に歌えば サヨナラ告げる鐘がなる 」
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