沼の深さに慄きながら、沼をじっと見つめている。
今、まさにそんな状況である。
沼にも色々な種類があると思うのだが今僕が見つめているのは『エフェクター自作』の沼である。
先日、オクターブファズのキットを購入、無事に完成したのは日記に書いたけれども、あれからというもの、一人興奮と不安を感じながら半田ごてをふるったあの静かな時間を反芻している。
「音が出なかったらどうしよう」という不安と「どんな音なんだろう」という期待がないまぜになったまま、兎に角部品を半田付けしていく、あの自分自身と向き合う時間が、その快感が忘れられないのだ。
実際のところ、ペダル自作に手を出すまでは出来上がった後の事ばかり、つまりはペダル製作を「作る楽しみを感じながら比較的安価にペダルを手に入れる手段」と考えていた。
が、しかしいざ実際にペダル製作に手を染めてみて心に残っている瞬間や時間は、抵抗を半田付けしたり長さに気を配りつつ配線材を切ったりしている、そんな途中の時間がその大半を占めていたのだ。
勿論、出来上がったファズが想像していたよりも満足のいくものだったという成功体験に味をしめたというのもあるのだろうけれども、何より手を無心になって動かす行為がこんなに楽しいとは思いもしなかった。
またやりたい、と感じている。何かを手を動かして一人で黙々と作る行為はここまでにんまりと、楽しいものだったのだな。
調べてみると、製作キットを使わずとも海外サイトや日本国内の同好の士達によるホームページでエフェクターの回路図を調べ、部品を集め組み上げる電子工作は、インターネットが普及した昨今ではそんなに大変な事ではないようであった。
基盤に回路がプリントされ、そこに部品を差し込み半田付けするプリント基板を使った前回の製作に対して、基盤上にて部品の足を使って部品同士を結線し(POINTtoPOINTというそうな)回路を組み上げるユニバーサル基盤を使った製作もそこまでハードルが高いものでもないようであった。いや勿論、全てがお膳立てされているキット製作とは難易度は雲泥の差なのだろうけれども。
今現在、気になっている製作キットがあと幾つかあるので、それらに手を出した後に沼の深みにハマッてみても良いかもしれない。エフェクター蒐集とは別の楽しみがそこにはありそうである。
家族で訪れた近所のイオンにて『ご当地怪獣』のガチャポンを発見。
『シン・ウルトラマン』のものと迷ったがご当地怪獣のものを購入。
出てきたのは香川の怪獣『ウードン』(ブロンズ仕様)。うどんの美味しさに魅入られたおじさんが怪獣になった姿だそうだ。
妙にクオリティが高くて、楽しい。