ガチャーネン ファイアボールSGを作る 第2回 部分塗装→ドライブラシ→完成

前回まで
ガチャーネン ファイアボールSGを作る 第1回 組み立て→塗装→混乱

夜中、というか明け方に衝動的に塗りつぶしてしまったガチャーネンのファイアボールSGだが、起床後に冷静に眺めるとそこまで悪くない。モチベーションは当初より下がったけれども(これまで兎に角無邪気に手を動かすだけだったんだもの、ここいらで挫折感を味わった方が「もっとこうしたい!」という欲求が生まれて結果的に良い表現が出来るようになるのでは)と思い直して、まずは完成まで漕ぎ付くよう手を動かす事にした。


水性アクリル塗料で臭いも気にならない事を良い事に、娘と妻がプリキュアを観ている横でプリキュア横目に細かい部分を筆塗り。関節部分やマニュピュレーター部分、あとバックパック周辺とかバーニア部分を塗装。
関節部分は多少腕部分に塗料がはみ出しても乾いた後に修正してやれば良いや、とそれなりにキチンと見えるように塗っていく。この作業はやって良かったと思う。全体的に結構引き締まった気がした。


ショルダーアーマーの裏部分とかふとした弾みに見えてしまいそうなところも黒く塗りつぶしておく。
そう、アヨルダーアーマーといえば、途中で部品が1つ見当たらなくなって大変だった。
嘘だろまじかよ畜生とかブツブツ(小声で)呟きながら床をはいつくばって探すも見つからず。こりゃあ気長に探すかぁと思っているとふと見た床に落ちていた。良かった、これで部品失くしたとなったらいよいよもってやる気をなくしてしまうところだった。


部品毎に塗装したので再度組み上げ。
この時に接着剤を使って部品をしっかり固定した。
こうして見ると塗装の段階で迷走こそしたものの、意図した色になっており結構格好良いじゃんとまんざらでもない気持ちになった。Ma.Kはそういうところが良い。元が格好良いので適当に塗ってもどうにかなってしまう。
いや甘えるなよ、俺。


娘達が寝静まった後に、妻に化粧用のスポンジを分けて貰い、塗装作業の続きを。
塗料皿で全体的に使用した色にホワイトを混ぜて一段明るくした色を用意。
スポンジの凸部分に塗りつけた後、ティッシュペーにポンポンつけて多少塗料を落とす。


力を入れ過ぎないよう気をつけて慎重にポンポンしたところ、塗り潰し塗装で新品同様だったファイアボールSGに風合いが出た(ように感じる)。
正直ここまでしっかり(自分の望む方向で)効果が出るとは思っておらず、相当興奮した。
思わず妻に「見て見てェ!」と見せに行っちゃったもんね。
この作業工程を経て「ひとまず完成させておくか」くらいだったモチベーションが「このファイアボールSGを激烈に格好良くしてェ」に急上昇。
「うっわあ、やっぱり模型面白いわ!」と妻に言う僕はきっと少年のような中年だったであろう。


スポンジを使ったいわばドライブラシ(筆先の塗料をある程度落としてから筆の腹を当てるように凹凸に添わせる事で、凸部分にだけ塗料がのる様にする技法)でテンションが上がったので、やり過ぎは良くないから自重してだな、と思いつつ黒系統でドライブラシを今度は筆でやってみる。
スポンジを使った事で出来たグラデーションやドライブラシで出来た意図せぬ風合いが気にいらなかった場合は上から塗料を重ねる事である程度修正。
日東科学版グスタフの時に興奮のあまり使用する事自体を失念していたデカールだけれども、今回はちゃんと使用。
貼るのがどうしても上半身に集中してしまうけれど。

 
つや消しクリアを吹いて、完成。
塗装で迷路に迷い込んだ時や思うように塗装が出来なかった瞬間は「こんなに大変なら1/35はもう2度とやるか!」と息巻いていたのだが(しかしいざ手を動かす前は「飾る場所の関係もあるし可能なら今後は全部1/35にしたいわい」とか思っていた)、最終的にスポンジを使った工程で「うわあやっぱり楽しいいいいいいいい!!」と思う事が出来たのでまた良いキットを見つけたら1/35に挑戦したい。

 
こうして振り返ってみると、ガチャーネンの製作はそのほとんどが塗装で一喜一憂していた記憶ばかりである。
最終的にはスポンジ塗装により単調な感じにはならなくなったなと思うので結果オーライだけれども、あんな悔しい思いをするならちゃんと塗装の練習しようかな、と思ったのだった。
これはきっちりガチャーネンの魅力にハマッてしまったという事なのかもしれない。