シケモク

e025bc19.JPGとりあえず今は、シケモクを吸うしかない。

これは何かの比喩でも何でもなくまさしく僕の現状である。煙草が、尽きた。
こんな緩やかな夜に限って煙草がなくなるというのは皮肉としか言い様がない。ヘヴィスモーカーというわけではないのだろうけれど、愛煙家を自認している。マナーを忘れないようにすればここまで日常に寄り添った嗜好品もなかなかないだろう。部屋でボーッとしながら或いは食後の一服に或いは練習の合間に或いはささくれだった気持ちを落ち着けるために。
様々な状況で煙草を嗜んできた。

ところが今夜はない。
外に買いに行く程、モチベーションもない。正確に言えばそこまでして今夜は吸わなくても良いではないかと思う。吸わない方が生える瞬間もあるだろう。

ほんの慰めとして、灰皿にまだ吸えそうなシケモクがあったのでそれを吸った。ほんの少しの間だが、それ相応に満たされた気持ちになった。

コメント