前回まで
■マシーネン始めました ファイアボールSG編 第1回 購入→洗浄→組んでみる
■マシーネン始めました ファイアボールSG編 第2回 組み上がり→下地塗装
■マシーネン始めました ファイアボールSG編 第3回 ちょっとした部品取り付け
■ちょろっと作業した。アンテナパーツの一部を真鍮線に置き換えて取り付けた。
■マシーネン始めました ファイアボールSG編 第4回 筆塗りで塗装
■マシーネン始めました ファイアボールSG編 第5回 水転写デカールに挑戦
■マシーネン始めました ファイアボールSG編 第6回 つや消しエアスプレー
つや消しクリアをエアスプレーで重ね塗りしたキットも、染料で染め上げたデコパージュもたっぷり時間をかけて乾かした。
模型製作を始めて良かったなと思ったのは「時間の経過を楽しめるようになった事」である。
生来のせっかちなので、こういう打ち込める事を見つけるとドンドン作業を進めてしまってあっという間に終わらせてしまう。
しかしながら模型製作は塗料や接着剤が乾くまでに一定の時間が必要だったりするので、適度に時間の間隔を空けながら作業を進める瞬間がどうしても発生する。
作業と作業の間の時間も豊かな時間だった。(今夜には乾燥しているだろうからそろそろ次の工程に移れるな)とかああしようこうしようと頭の中で計画を練るのも楽しい。
「どうしても時間がかかる」「コツコツやる必要がある」というのは結構楽しいものだ。
さて、いよいよデコパージュにキットを固定する時が来た。
デコパージュに真鍮線を差し込む穴を開ける工程に取り掛かる。
穴開けの位置を正確に決めるために発泡スチロールにマスキングテープを貼り、その上に真鍮線をブッ刺してマシーネンを立たせてみる。
しっかりマシーネンの足の裏から生えている真鍮線の位置が可視化出来るようになった。
デコパージュに張り付け。
同時に、本当にこの位置で良いのか角度を変えて眺めたりしながら最終確認を行う。
折角良い感じに組んで色を塗り、デコパージュも染め上げたのに変に斜めになっていたりすると興醒めだもんな。
ピンバイスを使って綺麗に穴を開ける事が出来た。
試しにマシーネンを立たせてみるとしっかりと穴に両足裏から生えている真鍮線が刺さっている。
狙 い 通 り 。
さて、いよいよマシーネンをデコパージュに固定するわけだが。
後々のためにちゃんと日付の記録を残しておく。
作成開始日〜完成日という形だ。
こうして振り返ると結構早足で製作したんだなと再認識。
最初の模型製作なので、時間の経過を楽しみつつも正月休みで割と一気に作業を進める事が出来て良かったと思う。
さて、いよいよ完成である。
キットの足裏から出ている真鍮線をデコパージュの穴に差し込み、接着剤を流し込む。同時に足の裏を瞬間接着剤でデコパージュに固定する。
遂に『ファイアボールSG』完成!
最初に予定していた色とは違うけれども、筆塗りの楽しさを感じながら最初にしては風合い溢れる(!?)仕上がりに出来たのではないだろうか。
左側のバーニアが接着時に若干ずれたまま固定してしまいどうしても修正が出来なかったり、筆塗りの時に良い意味でのムラではなく単純に技術不足で変なムラになってしまった箇所があったりした。
しかしまあ、楽しんで作れたのでこういう歪みや汚れも後々思い出になるのではないかと思っている。
ともあれ、初期衝動の詰まったマシーネンである。
人生で初めての瞬間接着剤を使った模型製作を、これまた人生で初めて塗装まで終えてみて色々と感じた事がある。
「出来るかな」はまずは兎も角やってみる事が大切だという事。
自分にはハードルが高そうで到底出来ないだろうなと思っていたマシーネンクリーガー製作だけれども、まずは現在の自分にとって出来るベストというゴールを設定してそれに向かい悪戦苦闘し、修正を加えながら取り組んだ結果完成までこぎつける事が出来た。
家族が寝静まった後にコツコツ手を動かす時間は想像していたよりも何倍も愉しく、快感に満ちていた。
人間にとって一番気持ち良い事の一つ『出来ない事が出来るようになってくる』を今回の模型製作では何度も感じる事となった。そして自身に起きた心境の変化。
模型製作を楽しむ以上、仕事も家庭もその他の趣味であるバンド活動もそれぞれきっちり楽しんで取り組まないといけないなという気持ちになった。
新しく手を出した趣味はそれまでの自分に対する潤滑剤になったようだった。
マシーネンクリーガー、良い趣味である。