レコーディングと発熱と。

12月15日(土)
夜、某宅にてベースパートのレコーディング。
今までも何度か参加させて頂いたレコーディングセッションであり、かつベースパートについても結構ガッツリと打ち合わせ済みであったのでリラックスムードで参加。成り行き上、家族を伴っての参加となったけれども家族ぐるみの付き合いであったので何だか年末感のあるというか和やかな雰囲気になったようで良かった。
過去作品はミックスを担当するエンジニア氏のところまで赴いての作業であったけれども今回は諸々の関係で同じく録音に参加するギターリスト氏の助力を以ってして、彼のオーディオインターフェースを経由してのライン録音である。ライン録音とはいっても素のラインシグナルに加えてプリアンプやアンプシミュレーター(好都合な事にギャリエンクルーガーの800RBをシュミレートしたものがあった、ギャリエンクルーガーはアンプの中でも滅法好きな部類だ。イコライザーを触ってみた感じ、割と雰囲気は似ているように感じた)を通した信号の二系統同時録音と贅沢な環境での録音であった。作業して貰ったギターリスト氏とプレイバックを聴きながら「ああ…やっぱりアンプだわ…」と感嘆の声が出る程、そりゃあ素のラインシグナルと諸々通った音は違う。好みも勿論そうなのだが、如何に普段アンサンブルの中でそういう音を指標に演奏しているか再認識。
僕が演奏する際にはノークリック、されどもきっちりリズムが生み出されたトラックであったので苦労した、という感慨はない。それよりも瑞々しいトラックに参加出来た喜びの方が強い。
恐らくは年内最後の録音参加となるだろう、演奏納めはもう少し先だ。

12月16日(日)
朝起きると、異常に体が重い。
前夜のレコーディングの際、鼻水が止まらず辟易したのだがてっきり猫アレルギーだと思っていたあの症状、さては風邪だったのかしらんと体温を測る。36度8分しかない。ほぼほぼ平熱である。しかしこの重さは…倦怠感は…と気がかりになったので妻に声をかけて休日診療所へと向かう。
ハンドルを握る体が重い。精神的にも随分と後ろ向きに、ナーバスになっているのがわかる。この感覚、インフルエンザなのではないかと気がかりである。その旨を伝えると担当医より「インフルエンザの検査をしましょう」と伝えられる。鼻の奥に綿棒を突っ込んでグリグリ掻き回して細胞をとる奴だ。これ痛いんだよなあと思って身構えると、いざ掻き回されてもそうでもなかった。
結果、陰性。そうか、疲れていたのかなと帰宅して眠る。数時間後起床すると体が熱っぽい。体温計によると38度3分。その数字を伝えると妻の顔色が変わる。そりゃあそうだ、免疫力の低い乳児が拙宅にはいるのである。
妻と娘には妻の実家に帰って貰う事になった。
僕は妻の献身に本当に感謝したい。妻は機転を利かせ拙宅より程近い僕の実家へと娘を預け、そのまま拙宅へ引き返し僕を休日診療所へと再度送り届け、僕を拙宅へ送り返しスーパーへと向かい、僕の療養に必要な食料品を買い集め僕へとそれを届け、僕の実家へと娘を迎えに行き自らの実家へと娘と共に帰ったのである。
これらの行為を淀みなく行った妻は機転が効くし家族に対して献身的である。僕と娘は妻の庇護下にあるのだ、と感じた。勿論、妻と娘も僕の庇護下にある。だがそれがまだ顕在化した事はない。その時が来たら今回の妻のように迅速かつ的確に行動しようと決意した。
さて、再度の休日診療所だが電話で事情を伝えるとやはり懸念されるのはインフルエンザだが、発熱直後だと正確な検査の結果が出ないそうだ。ひとまず今夜は解熱剤で様子を見よう、との事。
この日はお粥やリンゴを食べて解熱剤を飲み、兎に角眠った。

12月17日(月)
起床。仕事は急遽お休みを頂いた。このクソ忙しい時期に申し訳ない。
かかりつけの病院での検査の結果、陰性。一体何が原因の高熱だったのか。ちなみにかかりつけ医の検査は綿棒の先に血が付く程強烈なグリグリだった。この検査で陰性なのであれば間違いないであろう、と涙まじりに実感出来る程であった。
解熱剤が効いたのか体温も平熱に戻った。寝過ぎで背中がバキバキなのとフラフラするのが億劫なくらいだ。
念のため、妻と娘はまだ実家にいて貰う事になった。兎に角、寝たり体をほぐしたりして過ごす。病み上がりだから体力をつけないと、と言い訳をして兎に角よく食べた。

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