写真。

c5408d2b.JPG帰宅すると、小包が3つ届いていた。差出人の名前を見、偶然にしては感慨深いこの出来事に笑みが浮かぶ。

一つは、不完全密室殺人がライブ活動を開始してから何度も写真を撮りに来てくれたちぃちゃんのお母さんが差出人である。ちぃちゃんが故人になってしばらく経ってから、彼女のお母さんは彼女の遺した写真を写真集にされたのだった。それがメンバー分郵送されてきたのである。忘れもしない初ライブから彼女は我々に同行し、ライブ写真を撮影してくれた。彼女が亡くなる数日前にも電話で話し「今度また密室(未だに我々をこう略したのは彼女だけである)撮りに行くわー」と話してくれただけに彼女の死があまりにもショックだったのをおぼえている。こうして彼女の遺した写真を見ていると、つくづくバンドの発散するエネルギーを撮る才能のあった女性なのだと痛感させられる。沢山の、実に沢山の人が彼女の被写体になったのだなあと今更ながらに交友関係の幅の広さに感服する思いだ。

あと2つはハラマサ氏からの郵送物。彼はちぃちゃん亡き後、ライブ写真を撮ってくれている若者である。真摯に写真に臨み、自問自答し写真を撮る。今使わせてもらっているアーティスト写真も彼が撮影してくれたし、ライブ自体にも参加して貰う等親しくさせてもらっている。今回は先日の東京遠征の際のライブ写真を郵送してくれたのである。写真を見ているだけであの東京の夜が甦るようだ。

2人の写真家の、2つの写真。以前の僕らと今の僕らを撮影した写真を見、その写真に纏わるエピソードを思い返して何だか胸に迫るものがあった。

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