娘と動物園でデートした。

妻が義父とスキーに行ったので、娘と2人で1日過ごす事になった。
折角なら家でのんびりするだけでなく、娘とデートと洒落込もうという事で動物園へと出掛けた。
娘と2人で出掛けるのは久しぶりな気がする。
普段の終末は僕の方が家を空ける事が多く、娘と出掛けるのは主に妻である。折角の機会なので娘に父親と過ごす喜びを知って欲しい、という助平心もあった。
緊急事態宣言発出後は東山動物園は予約制を採用、入場制限を行なっているという話もあったが事前にwebで確認したところ今はそうではないようだった。
ただ分散登園のお願いと「9~14時は混み合います」という記載があったのでお昼過ぎから出掛ける事にした。

近隣の駐車場が軒並み満車になっていたのでどうなる事かと思ったが、想像していたより園内は混み合ってはおらず、少し時間をずらしてきて正解だったなと思った。昼寝をしなかった娘が、動物園に到着するなり寝てしまうというハプニングはあれど、車にベビーカーを積んでいたのが功を奏した。ベビーカーに半分寝ている娘を乗せて園内へ突入。
歩いているうちに娘も気配を察したのか覚醒した様子。彼女の希望は前日から一貫して「ぞうさんにあいたい」だったので象舎へと向かった。

僕は幼い頃、動物園に縁がある子どもだった。
父親が休日のボランティアガイドをやっていた事もあって相応に動物園へは足を運んだし、体験学習の催しにも結構参加した。象に手で餌を上げたり虎舎の清掃をしたり普段ではなかなか経験出来ない体験をさせて貰ったと思う。父は父でボランティアガイドだけでなく、自宅で育てたメダカ(父の趣味の一つで海外から卵を個人輸入し、育成していたとの事)をメダカ館へと寄贈していたようだ。
そんな思い出を思い出しながら園内を娘と歩く。
不思議なものだ、主観上は大学を出た時と何ら変わらないというのに僕は今や2歳の娘の父親なのだ。

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途中でボランティアスタッフさんに写真を撮って貰ったり、カワウソに寄り道したりしながら象舎へと到着した。娘は以前にも一度動物園へと来ているがその時は発語もままならない頃、今回の彼女のリアクションは新鮮だった。
「うわあ!」と声をあげて喜び、「ぞうさーん!」と象に手を振り、帰りがけにもう一度象舎へ寄った時は「またくるね!」と別れの挨拶をした。娘はどうやら象に思い入れがあるようだ。ちなみに他のリクエストは「きりんさんみたい」だった。

娘がせがむので足漕ぎボートにも乗った。財布の中の現金がいささか心許なかったのだが、動物園もキャッシュレス化が進んでいる。ボート乗り場はクレジット決済が可能なのであった。
娘のリクエストでピンク色のフラミンゴ型の船に乗る。漕いでいないと波に押されてボートはあらぬ方向へと流されてしまう。はしゃぐ娘を喜ばせよう、と一生懸命漕いだ。
楽しいじゃないか、素敵なデートだ。来てよかった。

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ただそんな勢いはなかなか続くものではない。30分の乗船時間だったのだが予定より10分程早く切り上げて上陸した。
娘も楽しんだ様子だったので良し。
その後は僕の実家へ、両親に娘の顔を見せに行った。疲れが出たのか居眠りしてしまった。
夕食はすき焼き。舟橋家のすき焼きは、味付けは父親が担当する。これは僕が子どもの頃からずっとそうだ。

なんだか妙に家族を意識する一日だった。

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