実は不完全密室殺人

実は不完全密室殺人、現在活動休止、というのは大袈裟であるが休養中である。
自主企画を目前に何を日和ったか、と思われるかもしれないが、事情を説明すると何て事はないのだ。

アルバム製作を決断、行動を開始したのが今からおよそ半年前。二度にわたるプリプロダクションにレコーディング、歌入れに合唱隊によるコーラス録音、編集にミックス作業と多岐にわたるアルバム製作の工程を進めながら平常時の活動、すなわりライブ活動に新曲作成も行ってきた。ハードだったとは言わない。しかして、それらを行いながらいつしか我々自身毎日毎日顔を合わせるのが当たり前になっていったのは確かだろう。間違っていたとは微塵も思わないし、他にやりようがあったとも思えないが兎に角、我々は毎日顔を突き合わせて頭と肉体を使ってきた。

ここらでリセット、新鮮味を取り戻して心機一転したくなったのだ。4人で演奏する楽しみのため(そもそもそれが根っこにあっての結成であったが故に、これがこのバンドを突き動かすエンジンの主動力になっているのは最早疑いようがない)に、我々は少しだけ距離を空ける必要があった。連日連夜、誰に決められたわけでもないのに強迫観念めいた思いで重ねてきた練習を打ち切り、皆が自然に合奏したいと思うまで練習しない。

貧弱かもしれないが、この段階を自主企画前にふんでおかねば集中して自主企画に臨めそうになかった、と感じている。恋人も毎日毎日会って同じ事ばかりしていては、愛の営みすらルーチンワークになるのではないか。アルバムが完成した今、我々は平時のペースに活動頻度を戻しても問題ないのではないか。

いつまた練習が再開されるか定かではないが、僕はこの時間を使ってJONNYの非常勤勤務を行ったし、ライブハウスに今までより少しだけ時間の許す限り足を運んでみようと思っている。

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