27日日曜日、新栄DAYTRIVE&TRIMにて催された忘年会イベントに犬栓耳畜生で出演。
忘年会と銘打っているものの、きっちり良イベントだった。そういうスタンス、大好きだぜ。
15時半という比較的早い時間からスタート。スタートの前に出演者全員で乾杯。この日は出演者も一人2000円支払って飲み放題。ええ、楽しい奴ですね。僕も「こういう時だしね」と開演前からジンをリアルゴールドで割って飲んでいた。
のだが。これが結構効くのである。味はリアルゴールドなのにグビグビ飲んでると気付いたら酔っ払ってしまう。
結局この日は「酔っ払う→素面に戻る」という流れを打ち上げまで含めると合計3回体験した。これでもアルコール飲料には強くなった方なのである。ひと昔前なんてコップ一杯のビールだけで顔真っ赤、テーブルに突っ伏して眠ってしまっていたからね。
犬栓耳畜生はトップバッターで出演。
この日は森野君と炭酸さんによるツインドラム編成。パスドラを挟んで2台分無理やりセッティングしちゃう!という半ば強引なツインドラム編成ではあったけれども、生ドラムに専念する森野君に、KORG社のクリップドラムキット(卵みたいな可愛い本体とクリップがケーブルで繋がれており、クリップを挟んだものがそのままスネアになる。ネギとかきゅうりとかをそのままドラムセットにする事が出来るというわけだ)を併用する炭酸さんという組み合わせはコントラストも効いててアリアリ。一緒に演奏していて面白かった。
この日はゲストメンバーとして美加ちゃん(しゃぼん玉ホリデイ)が鍵盤と絶叫で参加。シンセサイザーによる電子ノイズはいわずもがな、僕達がやろうとしている事に金問良く合致したはずだし絶叫も大島優子似と対比を成していて美しかったと思う。ここにきてバンドアンサンブルもまた充実を見せ始めたというわけだ。
即興演奏は難しい。本質的には即興要素を含まない演奏行為はないと思っているしかくありたいと思っているのだが(同じ顔ぶれで同じ曲を演奏しようが人間同士でやる以上それは『全く同じ』であるはずがないという事を主軸に据え、デーンとフレキシブルに構えていたいよね、という観点からでは全ての演奏は即興要素を内包しているのと同じ事である)、実際にいざ演奏するとなると即興演奏はその他の演奏と異なる部分が沢山ある。常にコミュニケーション(勿論ディスコミュニケーションである事も含めて)であるという事を強烈に意識「させられる」のが即興演奏で、それが同時に醍醐味の一つだったりするのかナアだとか、そんな事を考えた。
と同時にベースギターを弾くという行為は『鉛筆やサインペンやらマジックやらで輪郭を描く』行為に似ているなとも思った。今日はそんな演奏を心掛けたりも、した。さてはてどうだったやら。
記録的なものをとっていないので(そろそろ良いハンディレコーダーでも買おうと思う。記録がないと反芻さえもままならない)これはもう人からの感想を反芻のヒントの一つとするしかない、現状。会場全員が絶賛!ではなかったけれども嬉しい感想も耳に出来たので今日のところは良しとする!
さて、共演陣も実に素晴らしいのであった。
いつからこんなにスケール感が大きくなったの、とover skillを観て思ったし3年ぶりのマイクロタゴスは空白期間を感じさせないキレ味。あ、Panparole 丹下君のファズトーンが素晴らしいと思って本人に何を使っているのか訊いたらRolandのBeeBaaだって。また渋い。
かじ君在籍のfishもようやく観る事が出来た。それまで色恋の遍歴をまざまざと見つめられたりアルコールを摂取しながら下ネタで笑いあったり、そしてどちらかというと演劇人として認識していたかじ君が轟然と「共演者」として立ちはだかってくる感じは胸がすくような楽しさがあったし、実際のところfishの演奏はオルタナ野郎感アリアリな感じながら誠実さと真摯さが同居しており大変実直な良さに満ち溢れていた。
さて、本日舟橋はhinihiniの演奏に大いに感銘を受けたのであった。TRIMの壁一面がスクリーンになっておりそこに車窓から撮影した流れる景色をエフェクト処理されたものが投影されている。エレキギターとエフェクト群でアンビエントな演奏がそこに介在してくると、何とも美しいのだった。見入っているとどんどんと感覚が溶けていくというか、「他人事」だった風景がまるで自分の中にあるものだったようなそんな感覚さえ感じて、何だろう、自分の中のノスタルジーみたいなものを引きずり出されたような感じがした。
僕はああいう演奏なら何時間でも聴いていたいし観ていたい。hinihiniことチャイさんと終演後にお話する事が出来たのだけれども、感動を直接ご本人にお伝えすると同時にどういう視点でギターを弾いてらっしゃるのかとか今回の作品の制作について等お伺いする事が出来た。僭越だけれども犬栓耳畜生についてお話もさせて頂き、共感したりした。ああ、僕は本当に感動したのだった。
24時間でも観たいぞhinihini。それが実現したら僕はどこか別の場所に行ってしまいそうだ。
嗚呼、文章をガッと書いたら疲れたナリヨ。
年末感年末感。
誰かも言っていたけれども忘年会がまた思い出になるだなんてね。
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