最近は暇を見つけては意図的に「話題作」だったり所謂「ハリウッド大作」を観るようにしている。
神経に深く沈みこんでくるような作品や、色々と考えさせられたりする作品よりかは頭空っぽで観れる映画を欲している時期なのだろう。
スカッとしたい。今映画に求めているモノというのはその言葉に尽きる。
というわけで最近観た映画について、ざっくばらんに記録。
『アイアンマン』
続編公開間近の話題作。
アイアンマンというアメコミ・ヒーローに大した思い入れはないけれど(昔カプコンの格闘ゲームで使用したくらい)、予告編やらその後の口コミで面白いらしいとは聞いていたのでそれなりに楽しみにして観始めた。
で、結果、この映画面白い。
武器商人だった主人公が命の危険に瀕して自分の行いを悔い、世界平和を意識するようになるっていうのは深読みしようと思えば簡単に出来るけれども、この映画は能天気に楽しんでいいんじゃないかなと思う。
「スゲー!」「うわあ!」「格好良い!」こんな言葉を口にしながらお菓子をボリボリ食べて一人で観るのが良いのでは。笑えるシーンも結構あったし、主演のロバート・ダウニーJr.も好演している。映画公開前はキャスティングに不満を漏らした往年のアメコミ・ファンも公開後には拍手喝采だったそうで。
適度にコミカルで、そしてアメリカンな主人公像をうまく体現していると思った。敵役のジェフ・ブリッジスはこれ言われなかったら気付かなかったんじゃないかな。『ザ・コンデンター』でも観れた一見爽やかだけれども含みのある笑顔がうまくキャラクターに活きている。ヒロインのグウィネス・パルトロウはこんなに綺麗だっけ?ってくらい綺麗でビックリした。あの人の存在感って適度に抑制が効いていてそこが良いと思うのだけれども、しゃしゃり出過ぎずに程良いヒロイン感。人によってはヒロイン、と認識しないくらいがこの作品には丁度良いのでは。
続編も気になるなあ。
『インクレディブル・ハルク』
上記の『アイアンマン』とプロジェクト的に関わりがある(最終的に各主人公が集結する映画が製作されるそうだ)という事で視聴。数年前に映画化されたらしいハルクだけれども、本作は一応それとは設定をリセットしているようで続編というわけではないそうだ。
まずは主人公を演じたエドワート・ノートン。個人的にはこういう映画で苦悩するノートンよりもっとダークでシニカルな映画で苦悩するノートンの方が好きだ。あのひょろひょろしたノートンが怒りに駆られると緑色の巨人に、っていうのを狙ったのだろうけれども。
もうノートンよりもリヴ・タイラーよりもティム・ロスが良い意味で気になって仕方なかった。あの人って危なそうな顔すると本当にアブナイ感じになって良いね。
けれどもなあ、何だか『アイアンマン』と比べると若干劣ってしまうなあ。所謂派手さに欠ける。多分それって映画云々以前にハルクを僕があまり好きではないだけなんだけれども。
『ハンコック』
ウィル・スミス主演の「駄目なヒーローが皆に愛されるヒーローになるように頑張って、そしてそれから」な映画。
かるーーいノリで始まって気付いたら引き込まれている導入、お見事。
この人ってこんな複雑な表情するっけ?ってなくらい胸にくる表情を見せてくれるウィル・スミス。彼が『ヒーロー然』として群集の前に姿を現すシークエンスは笑いっぱなし。思うに製作側、アメコミ・ヒーローのうがった見方というかそういう文化を軽く茶化しているんじゃないのかな。嫌な印象は全く受けなかったけど。
ただ終盤、『相方』登場以降はあれよあれよという間に予想外の展開へ。しかも悪い意味で。
何だかひどく失速してしまったなあという印象だった。少し前に観たウィル・スミス主演の『アイ・アム・レジェンド』も失速する印象の映画だったから、誰か彼に良作を!
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