春の出会いにのっかって-神田佑介編-

春の訪れを感じる今日この頃ですが皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

春は出会いと別れの季節。去年までこの時期には毎年卒業式を経験したからか、近頃はやたらセンチメンタルになっていけない。そんな気分にのっかって、いや、春の「出会い」に則ってバンドメンバーとの出会いについてつらつら記そう。不完全密室殺人のHPに掲載されているバイオグラフィーみたいなものだ。

神田佑介との出会いは2年前の春にまで溯る。ベースで募集をかけているバンドがあり、メールを送ってみた所とんとん拍子で会う事になった。栄のクリスタル広場で待ち合わせをした僕の前に姿を現したのが、そのバンドのボーカル嬢とギター嬢、そして神田佑介であった。

軽いミーティングを兼ねてファミリーレストランで夕食をとった。向かい側に座った神田佑介からは途方もないオーラが放たれていた。身長は高いし腕なんか僕の推定2倍の太さだ。洒落た服で身を固めた長髪の男が無言で向かい側に座っているのだ。
小心者でヘタレな僕が怯えるのも無理はない。内心ヒヤヒヤしていた。
その時に好きな音楽、「子供が欲しい」という話で神田佑介と盛り上がったものの、以前自分の中での畏怖感は拭えないままだった。

そして数日後の音あわせの際、僕は気負っていた。人種に違いはかなりあれども(何せ神田佑介、見た目はもろに体育会系である)音楽をやる以上対等な位置に立たねば駄目だ。目をあわせるのはまだ少し恐ろしかったが僕はアイコンタクトをとりつつ課題曲を演奏した。

印象深いのがその時のスタジオだ。喫煙者2人で煙草を吸ったのだけど、未だにあの時の感覚は憶えている。

これが神田佑介とのファースト・インプレッション。
彼の腕にあるタトゥーを見てさらに怯えるのも、意外にオタク気質である事を知るのも、リズム・セクションとして意思の疎通を密にしていくのはもう少し先の話である。

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