最近観た映画の感想なんかを書いておく。
本当はこういうのは観た直後に衝動のままに書きつけるのが良いのだろう、というか性に合っている。しかしながら近頃は有難い事に日記に書くような出来事も結構あったものだから、なかなか『観た映画の備忘録』まで手が回らなかったのであった。
『異端者の家』
2024年、アメリカのホラー・スリラー。
末日聖徒イエス・キリスト教会のシスター2人が布教のため訪れた家で自称『あらゆる宗教を研究した』おじさんに家に軟禁されて問答を仕掛けられる映画。雑な粗筋だな。
ロマンティック・コメディで大活躍した所謂当時のトレンディ俳優ヒュー・グラントが楽しそうにちょっとイカれた役を演じている、と聞き「これは是非観たい」とゴールデンウィークに1人レイトショーで観に行った。
観るまでもっと宗教色が強いというか、宗教に関する知識がないと観ていてついていけるか心配だったのだけれどもそうでもなかった。ヒュー・グラント役のおじさんが展開する持論もわかりやすくモノポリーとかレディオヘッドを用いて例えられているし、何よりなんだろ、展開している持論がそこまで深くないというかやや暴論じゃないかと思えるんだよなあ。
「マウントとりたいおじさんの恐怖!」という映画であり、製作側も自覚的にそういう具合に描いている気がした。
勿論それが映画の面白さを左右するものでもなく、『歴然とヒュー・グラント』なのに『ヒュー・グラントのまま』に『頭のおかしいヒュー・グラント』をやってくれるヒュー・グラントを楽しんだ。
『悪魔を夜ふかし』
2023年、オーストラリアのホラー映画。
深夜放送で悪魔憑きの女の子をゲストに呼んだら大変な事になっちまった、という『実際に放送された番組の記録映像が発見された』ていのモキュメンタリー。『ダークナイト』で「目が怖いな」と思ったデヴィッド・ダストマルチャン主演。
これ、面白かった!
劇場公開時に予告を観て「面白そうだな」と思ったのだけれどもついぞ観れず。有難い事にストリーミング・サービスで早々に公開されたのでポイントを使って視聴。90分くらいという尺感なので冗長な感じもなく、物事が起こるべくして起こるタイミングで起こり物語もサクサク進む。ちゃんと90分間ずっと楽しい。
邦題もお洒落で良い。『悪魔と夜ふかし』。イケてるなと思う。
『きさらぎ駅』
2022年、日本のホラー映画。
こういう日本映画のホラー映画ってあまり観ないのだけれども『きさらぎ駅』は「滅茶苦茶面白い」という評判を聞いて気になって観てしまった。話自体はインターネット掲示板から話題になった異世界の駅「きさらぎ駅」に偶然辿り着いてしまった人達の恐怖の体験を描いたものなのだけれども、この映画、ゲームみたいというか途中でFPS(1人称視点のシューティングゲーム)みたいな視点で物語が進行するようになり成程、こりゃあなかなかない感覚だわと面白がって観ている間に最後まで一気に観てしまった。
CGも派手というわけではないしB級感が凄いんだけど、話の展開も「あ、そうなるの」という展開をして不気味→ちょっと笑えるみたいな自分の感情の変化も楽しめる。うん、この映画の事結構好きになってしまったぞ。
こうやって振り返ると陰惨な映画というか、ホラーばっかり観ているな、僕。