「品物をさきに手に入れて楽しみながら金をはらう。これが、現代人の生き方じゃないかな。」
口にしたのは野比のび太の叔父で、この発言に触発されたのび太がまたよからぬ事を思いつき結局痛い目を見るのだが(ちなみに叔父も結局ローンの支払いに苦労している描写がある)、話の展開やどんな結末か憶えてはおらずとも上記の台詞だけは幼心に焼き付いていたのだから僕の感受性というのも程度が知れたものである。
分割払いでペダルを買う度に、と言ったら大袈裟だけれども、何度かに一度はこのセリフ、或いはこのセリフに近しい精神性が脳裏をよぎるのだからコミック『ドラえもん』を僕に与えた母もよもやこのような影響の与え方をするとは想像もしなかったに違いない。
今のところは全て完済しているけれどもどうか支払いで首が回らなくなる、だなんて事は最後までないようにしたいものだ。
何故このような事を言い始めたのかと言うと、またもやペダルを買ったからである。
EarthQuaker Devices Gray Channelは以前から気になっているペダルだったのだが、ご縁があってこの度安く手に入れる事が出来たのであった。どんなご縁かって?
数少ない友人 宮代君(ixxxxx!)が所有しており明らかに箪笥の肥やしになっているようだったので「オラ、安く譲れや」と恐喝して安く買い叩いたのである。
半分冗談、半分本気だが宮代君、有難う!これから僕のボードで活躍させる事にします。
で、このGray ChannelだけれどもDODの250 OverDrive(元々灰色だったんだねアレ。黄色のイメージしかなかったですよ)を2チャンネルにしたようなもんでしょと舐めてかかっていたのだがさにあらず、滅茶苦茶便利である。
ゲイン低めのグリーンチャンネル、ゲイン高めのレッドチャンネルと2つのモードを切り替えて使えるのだけど、それぞれが3モード切替(グリーンはシリコン、ダイオードクリッピング無し、ゲルマニウム。レッドはLED、ダイオードクリッピング無し、MOSFET)でかつそれぞれにゲインとボリュームの設定が出来るという大変な便利仕様。
どのモードも変に癖がなくて使いやすいけれどベース的にはダイオードクリッピング無しが一番素直で扱いやすい印象だった。あ、モード切り替えていくと音量差が凄いので要注意ね。
グリーンでちょっと歪んだオーバードライブ、レッドでガッツリ歪んだディストーション寄りのオーバードライブ(どっちなのさ)を作って切り替えて楽しんでいるのだけど、いやー使いやすい。
DOD 250(黄色)と比べてもしょうがないかもしれないけれど、あっちはゲイン上げていくと高域がどんどん前に出てきてイケイケな音に「なってしまう」けれど、Gray Channelはクリッピングの種類でその辺も調節出来るので大変具合が良い。
あとゲインの効き方もなだらかというか割と幅があるのでコントロールしやすい。
クリーンブースターからオーバードライブまでいけちゃうグリーンチャンネルにオーバードライブからディストーションまでいけちゃうレッドチャンネルって感じだ。