喉風邪の具合がよくならないまま、東京からFar France とオワリカラ が来名しているというので新栄APOLLO THEATERへ。それぞれJONNY、不完全密室殺人で共演歴のあるバンドで(Far FranceのGt畠山君だけは彼の別バンドで不完全と共演したため、どちらも知っている事になる。ちなみにその別バンドはオワリカラのタカハシヒョウリ氏が率いている、運動会みたいなバンド だった)、それってつまりFar Franceには「どうもどうも、JONNYの舟橋です」と挨拶し、オワリカラには「お久しぶりです、不完全密室殺人の舟橋です」と挨拶する事になる。挙句、畠山君には「パイプカットマミヰズもやってらっしゃるんですよね。以前一緒にやりました」と。バンドを3つもやっているけれども、現状意外とどのバンドで共演したか間違えるような失礼は一度もしていない。
話が逸れた。
ツアーを一緒に廻ってきたというFar France、そしてオワリカラ、両者ともキレッキレだった。
Far France、以前共演した際は自分達の出番が近い事もあって準備のためかゆっくり観る事もままならなかったと記憶しているけれども、今回は最初から最後までじっくり観る事が出来た。France、という名を冠するバンド名に反してどこか日本的な匂いを感じるのは前回と同じ印象、しかしこんなに鋭いバンドだったのか。ギター2本で単音フレーズを弾く瞬間等に顕著に感じたけれども、ひねくれていて確信犯的で鋭い。「ほうけてんのかなごやー」、パンク魂炸裂。是非またお相手願いたいバンド。新メンバー加入という事で、新生Far France、楽しみにしています。
で、オワリカラ。実はオワリカラを観るのは初めてである。というのも以前共演した際はタカハシヒョウリ氏がインフルエンザで残念ながら出演キャンセル、「タカハシヒョウリとレッド・ツェッペリン」は観れどもオワリカラは観れず、そして御三方とは一緒に演奏させて頂く機会 はあれども演奏をまじまじと拝見する機会は今回が初、とメンバー各員に面識はあれどもバンドとしては初めて演奏を拝見するという数奇な関係なのである。で、だ。いやはや、それぞれのポテンシャルから想像していたけれどもそれを遙かに上回る良さ。何でしょうね、ジャズ?プログレ?それを全力で噛み砕いて熱量高めに昇華しておられる様が実に素晴らしい。4人が4人ともキャラ立ちし過ぎでしょう。途中で咳が酷くなり幾度かトイレに駆け込むものの、楽しませて頂きました。
で、APOLLO THEATERを後にして女子3人とラーメンを食らい、自転車で今池へ戻る。池下UPSETでライブを終えたthe enhanceの打ち上げに合流させて頂く。the enhanceの皆さん、結局ライブは観れなかったけれどもお疲れ様でした。打ち上げの様子で、何か、色々と感じました。バンドって続けていくの難しいけれども、終わらせるのも別角度からの視点で言えば、並の事ではないと思います。しっかし久しぶりにああいう場所に行った気がするぞ。本当に楽しかったもんなあ。the enhanceギバ君が熱くなってて凄く良かった。
「俺は舟橋さんと心霊スポット行って仲良くなったんですよね!」
「ね!僕もあれでギバ君と打ち解けたと感じました!あれは楽しかったですねえ」
「あ、工場長(Dr.Right /HELLO WORKS )から電話だ(ピッ)もしもし・・・今?今は打ち上げ中だよ。・・・今から?心霊スポット?好きだねえ!今丁度そんな話してたよー。お、コセさん(△ )もいる?わかった、ちょっと待って。(the enhanceギバ君に)マタイ君とコセさんと心霊スポット行くけど行きたい?」
「行きたいですね行きたいです」(既に酔っ払っている)
「あー、ちょっと待ってね」
(ギバ君に電話を渡す)
「もしもし、お疲れっすギバです・・・」
で、他事やってると
「行く事になりました!」
「あ、本当に?僕どうすればいいですかね」
「マタイさん達来てくれるみたいなんで待ちましょうー」
で、当然ギバ君が打ち上げ最中に抜けるわけにも行かず、舟橋のみ収容し心霊スポットへ向かう清水車。
詳しい場所は色々あるので明言しないけれども、現地に行くまでが大変な場所である。舗装道路から砂利道へと公道が姿を変え、景色も一変する。左側はゴツい山肌or鬱蒼と茂る森林、そして右側は切り立った崖である。場所によっては道幅が5m程しかなく、ソロリソロリと進む他ない。時にはコセさんと車から降りて、前方に大きな落石がないか、車が通るには十分な道幅か慎重に吟味しながら歩を進める。完全に都市生活とは隔絶された森林地帯。例えばここで車ごと崖の下に落ちたとしても、誰も助けには来てくれないだろう。そもそも誰か近寄るのか、この辺り。経験上、心霊スポットへの道程では人間が出した様々な「ゴミ」を目にするのだが、今回ばかりはそれすらなかった。やはり皆億劫なのか、余程のもの好きでないと行こうとはしないのだろう。
実際現地に着いても恐怖や肝試し的な感覚よりも「無事に着いた・・・」という達成感の方が大きかったと思う。
そして再び慎重に帰る。一旦通った道なので少しは気が楽だが、油断は大敵だ。時刻は既に4時を過ぎている。この時分の4時過ぎは十二分に明るい。ふと、脇を見ると先程までは漆黒の闇に塗りつぶされていた風景が途方もなく幻想的で美しい姿を晒していた。
いやはやライブに打ち上げに、そして心霊スポットと実にアクティブに動き回った一夜だった。これぐらい毎日が刺激的であれば退屈しないだろうに。
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