白線の内側、レコーディング開始。

前作を製作してから随分と長い時間が過ぎてしまったけれども、白線の内側で次回作のレコーディングを開始した。
「新曲、バキバキ作りますか」と決めて一旦動き出すと、それまでの超スローペースが一体何だったのかという速度で新曲が出来上がっていき、あれよあれよという間にアルバムを一枚作れるくらいには曲数が出揃ったのであった。
新曲が出来上がっていく中で割とコンセプチュアルというか、一貫したテーマのようなものも同時に出来上がっていったのも興味深い。この辺は主に樫山君が意識していたのかしていなかったのか、でも彼の書く作品には一貫したテーマのような気もしているし、面白い部分だ。

アンサンブルの構築的に、ベースのフレーズが曲の土台、リズムの根底を担う曲も存在する。
声、鍵盤、ベース、ドラムの4パートのアンサンブルでは珍しい事かもしれないけれども、そういうベースが文字通りbaseの曲は録音もベースから始める事になった。


今回も各パート別々に録音。
ベースは色々検討したけれども、ラインのみでの録音。丁度最近はライン中心に音作りに切り替えたところだったので違和感なく音作りも出来た。ちゃんとラインの音が作ってあればどんなアンプに突っ込んでもそれなりに自分の意志表示は出来るし、こういう録音の時にも迷う事なく臨む事が出来る。最近音作りは本当にノーストレスだ。毎回毎年言っている気がするけど今が人生で一番良い音を出せている気がする。


金森君の作業場。こちらの作業場にお邪魔するのは初めてだったのだけど滅茶苦茶良い環境で大変羨ましく思った。
クリックにあわせて演奏し、録音を聴き返してジャッジを進めていったのだが、金森君の「メトロノームに合わせる部分も大切ですけど良い空気感みたいなのを重視したいですよね」という判断基準、僕もこのバンドではそこを重視した方が良いという気はしているのでもうそれだけで良い感じに滑り出したなって感じがした。
レコーディングは楽しい。


最近はずっとかけっぱなしにし続けているEarthQuakerDevices Monarch
今回も思ったけどやっぱりレンジ感が「丁度良いところ」に収まるし、歪み感の微調整も効くので、今の音作りにはマストアイテムである。オフにしても「酷い音だな」とは思わないけれども、オンにした方が7倍は好みの音である。
やめられないとまらない。

録音も順調に進み、テイク数もガンガン重ねる事なく予想より短い時間で作業終了。
まだ1曲しか録音していないけれども、既に今回、良い感じになりそうだなとワクワクしている。