出勤、或いは諸々の移動は基本的に半ば僕のものになってしまった兄のマウンテンバイクを使っている。
プジョー(『刑事コロンボ』のコロンボ警部が乗っている自家用車もプジョー!)のマウンテンバイクは僕にしては派手だけれども、他の人の自転車と混同しないし、そこまで自転車に拘りがあるわけではないので気にもせずに乗っている。
新栄CLUB R&Rにて。
で、今日も元気に自転車で出勤!
タイヤの空気が抜けているのかな?ま、いいやスイスイスーイ!!cinema staff聴きながらだとスイスイ進むねぃ!
「あ、タイゾウ!」
「あ」
ガシャーン
「だ、大丈夫か・・・・!?」
「おはようございますN先生!大丈夫ですッ」
タイゾウ、とは僕の高校時代のあだ名である。高校一年生の後期から一年半の間、生徒会執行部で風紀委員長という役職に就いていた。何故風紀委員長だったのかと問われれば理由は色々あれども、役職名とそのイメージに対する憧れ、が主だった理由であった事を正直に告白しておく。なあ、僕って高校時代から成長していないだろう。
話が逸れた。生徒会執行部では各役員同士、何故かあだ名で呼び合うという文化があり、前期から生徒会執行部で活動していた他の役員、或いは実行委員会(生徒会の運営のサポートをする活動組織)は皆あだ名、或いは下の名前で呼び合っていた。甘酸っぱい青春時代!当時の僕というのは見るからに堅物で、融通がきかなそうな風体であった。常にブレザーに正装用のネクタイ、シャツのボタンも上までキッチリしめていたのだから徹底している。もう「真面目」を絵に描いたような高校生だったのだ。
空席だった風紀委員長に立候補してきた男がそんなだったので、皆戸惑ったのだろう。「曲がった事が嫌いそうだからあだ名は“タイゾウ”」と苦肉の策で生み出されたのが僕の高校時代の執行部内での呼称となった。
で、今日出勤途中にお会いしたのが当時の生徒会執行部顧問でいらっしゃったN先生。
皆からは「ナルちゃん」と慕われていた良い先生。僕も任期の間、と言わず相当お世話になった。卒業後から今に至るまで、母校すぐ近くの楽器屋で働いているので一年に数回は顔をあわせているのだけれどもお変わりない様子で、お会いする度に話をさせて頂いていた。
だがしかし突然声をかけられ、驚いて急ブレーキ、速度を殺せず後輪が宙に浮き、そのままバランスを崩して転倒。転倒しながらも真っ先に挨拶した自分を振り返ると、あの頃の風紀委員長魂は未だ健在の様子。
「いや先生お久しぶりです。ご無沙汰しています」
「お前大丈夫・・・・?いやごめんな急に声かけて」
「構わんです。お気になさらず!」
「これからあれか、楽器屋さんに出勤か」
「はいそうっす」
「正月にお前の一個上の先輩と食事に行ったぞー。皆元気そうだった」
「お、皆さんお元気でしたか。それは良い」
「皆もう30近いってんで焦ってたなあ」
「確かに、女性なら人によっては結婚を意識する年齢かもしれませんね(※僕の先輩は女性役員が多かった)。僕も今年で27歳になりますね。もうすぐ卒業してから10年です」
「おお、もうそんなになるかー」
「お陰様で、健在です」
「お前全然変わってないな!」
「有難い話ですねw」
他にも色々とお互いの近況報告やら出来て楽しかった。私学は教職員の転勤とかあまりないし、母校のすぐ近くで働いている僕は会おうと思えばいつでも先生方に会いに行ける。しかも仕事でも関わりがあるので年に数回は母校に行く機会を得る。センチメンタリズムに浸る機会もあろうというものだ。
17歳の頃の僕をご存知の先生に「お前変わってないな!」と言われ、テンションの上がる27歳!
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