舟橋の禁欲実験まとめ

※直接的な画像の掲載等はありませんが、文中に性的な表現を含みますので閲覧は自己責任でお願いします。

僕の友人はこういう名言を残している。
「男性に男根がついているのではない、男根に男性がついているのだ」と。
その真偽は兎も角として、男性にとって男性器は多くのものを左右する大きな要因たり得る。性的な衝動という奴は多くの男性の人生を良くも悪くも狂わせる。性欲は三大欲求の一つに数えられるのだ、如何に我々人類に於いてそれが大きな影響力を持つかは推して知るべし。
能動的な行動力、そして精神活動への影響力の他に現実的にフィジカルな面でも射精が男性に及ぼす効果は絶大である、という話を聞いた。なんでも男性は射精後ではそれ以前に比べて潜在能力含めその実力の10分の1も発揮出来なくなるとか。情報元は不確かだし医学的根拠があるかどうかは面白半分で得た情報だから定かではないけれども、同じ男性諸君ならば自慰行為での射精後の倦怠感、そして無気力感を鑑みるにその「能力減退」説に於いて少なからず信憑性を感じるのではあるまいか。

その論理を元にしたのだろう、「オナ禁」という行為がある。
自慰行為を禁じる事でその代償として様々な身体能力、精神活動での向上を得るという行為だ。
数日感で実感出来る程の効果が得られるそうで、その効果というのは「目覚めが良くなる」「前向きになる」から日時を重ねれば「髪の毛がサラサラになりコシが強くなる」「目の輝きが増す」「女性と積極的に話せるようになる」まで至り、最終的には「女性からナンパされるようになる」というから驚きだ。
これは面白い。真偽の程は実験する他あるまい。…被験者は自分自身で。
こうして、僕の人体実験が始まった。
以下、twitterにて定期報告していた実験報告を交えての、9日間の禁欲実験のまとめである。
実験行程の下の「」内はツイート内容である。その下が今現在から振り返っての雑感。

実験初日
「今まで毎日のようにしていた、いわば日課を断つ。今のところは不安よりもワクワク感の方が強く、いきりたつような気持ちだ。…先行き不安である。」

初日からして、いきなり先行き不安、である。そりゃあそうだ。今までそれこそ毎日のように行っていた、いわば日課を断つというのだから。不安でない方がおかしい。しかし文中に「いきりたつ」ってもう、駄目じゃん。
今までもなんとなくしなかったりした日はあったので、一日断ち程度では支障はなかったので余裕だった。

実験2日目
「まだ実感できる程の変化は起きず。欲求に駆られる事もまだ特にない。この調子なら結構いけそう、と思うのは多分、まだ二日目だからだろう。」

二日目にして効果を求めている。今だからこそわかるが、そんな簡単に効果が出てきたらたまったもんじゃない。そんなに体に毒ならば恐らく日本中の男性の半分近くが自慰行為を即刻中止するだろう。…でも実際、結構体に負荷がかかっているそうだ。
2日目の段階では特に「我慢!」って感じもなく、「オナ禁」という行為を楽しんでいた。

実験3日目
「体感上、オナ禁をしてるのだという実感が湧いてきた。きっとこれからは我慢をせねばならない瞬間も出てくるだろう。本当の闘いが、始まる。 気分は、良い。」

この体感上、という表現は確か「ああ、自慰行為をしたいなあ。いかんいかん、禁じている真っ最中じゃったわい」という意味だろう。これからは、と照れ隠しのように表現しているけれども、精神的な意味では緩やかな我慢が始まっていたのが3日目である。
この段階ではまだまだ余裕。

実験4日目
「抑えきれない衝動を抑え込む努力。 少しだけ以前より能動的な気がするが、恐らく気のせい。これは筋トレをしていた時にも感じた事だが、何かを意思を以て継続するというのは精神的に高揚感をもたらす。『もう駄目だ…否、俺はオナ禁してんだぞ!』というように。」

「オナ禁」という行為に伴うプラシーボ効果を得たのだろう、それを打ち消すように『恐らく気のせい』とまとめているが確かにこの辺りから『俺はオナ禁しているんだぞ!』と高揚感をうっすらと感じるようになってきた。
何かを連日続けるっていうのはそれだけで自信に繋がるものである。まだ余裕があった頃。

実験5日目
「目覚めはまだまだ悪い。集中力もどうかと言われればさほど影響はない。ただただポジティヴ。」
「今の俺には高岡早紀は刺激が強過ぎる。精神的に、原田知世さんを欲している。」
「自分で書いた高岡早紀、という文字でグッときてしまう。落ち着け落ち着け、夏の済みきった湖を思い出せ…」
「自慰行為を禁忌としてから120時間あまりが経過したわけだが、私の頭の中で悪魔が囁く。『しちゃえよ、おい、しちゃえよ』と。」

たった5日間のオナ禁で目覚めの良さという実際的な効果を欲している、我儘で能天気な僕の姿。一つの事を続けている効果に依る精神的な高揚感はまだまだ続いている。
肉感的で「女!」という感じのする高岡早紀さんよりもプラトニックな恋慕を連想する原田知世さんを欲している辺り、「そっちにいってはいけない」という実感があったのだろう。
そして3つ目のツイート。字面からご本人を連想して興奮しかける、だなんてこうして振り返ると5日目にして意外と重篤な状態に陥っているのが見てとれる。
最後のツイートからは、確かほぼ6日目。早朝未明、精神的に屈しかけた瞬間のリアルな感想である。

実験6日目
「比較的小康状態。性欲は精神的な興奮状態で抑制出来ると知る。次に性欲が昂るのを感じたら食欲と睡眠欲を満たす事で補填出来ないか試してみるつもり。」

一度目の挫折のタイミングをどうにか切り抜けた6日目は、意外な程に落ち着いている。前日とのテンション差が凄まじい。それもそのはず、性欲を他の欲求を満たす事で補填する、という方法論を実践しはじめているからである。

実験7日目
「オナニーしたくてたまらない。『もういいじゃん、頑張ったじゃん十分でしょ』と悪魔が囁くので睡眠欲を満たすことで補填。」

直接的な表現が飛び出した、7日目。これまた前日とのテンション差が凄まじい。
こうして振り返るとこの5日目~7日目は本当にフラフラしていたのがよくわかる。山場、と表現するにはあまりにも早過ぎるが、結局そういう事なのだろう。
だけれども睡眠欲で補填し、窮地を脱している。こう考えるとこの他の欲求で補填出来る射精への欲求というのは惰性じゃないけど日課だった自慰への習慣としての欲求という側面も少なくないと思う。
だって、我慢出来てるもの、比較的安気に。

実験8日目
「ピークは去った。」
「自室でPCの電源を入れる度に『ああ、もうしばらくはこのモニターに食らいついて(ry 出来ないんだなあ』と愛しさと切なさと心強さを感じるようになった。」

自慰行為を自ら禁じて、一週間で訪れた安定期。
しかしそれもかりそめのものだったと後に知る事になる。
2つ目のツイートは象徴的だ。今回実際一番の強敵はPCだったと言える。すけべな本やDVDは観るために準備する、というプロセスがあるわけで(隠し場所から引っ張り出す、プレイヤーに入れる、等)、それさえ絶対にしないようにすれば良いのだがPCというのはエロ目的以外にも使う。作業からのエロ動画閲覧、とか本当に油断も隙もない。
あ、僕の欲求がね。

実験9日目
「実験終了。」

突然の終了宣言。事後報告となってしまった。
原因は、そう、PCである。

総括
短いな、オイ。
結局見違える程の効果を実験しないまま、第一のセッションを終えてしまった。簡単に言えば失敗、である。
ただ今回実験してみて再度認識出来たのが日々の継続が自分へもたらす自身と確信、能動的な精神状態と高揚感である。
そして次のセッション(いつからかは具体的には未定)では如何にPC→エロという流れを断てるかにかかっている。
約一週間自慰行為を封じてみて、そして解禁したわけなのだが、この状態だからこそわかるのが自慰行為という行為が自らの体にかける負荷である。フィジカルだけでなくメンタル面、思考力の点でも低下しているのだろうなあ。ちょっとボーッとしてるもの。眠いし、疲れたし。
次回の実験へ、期待!

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