「結局のところ、楽器は道具である」という気持ちが日増しに強くなっている。
楽器が音楽を作るのではない、人が楽器を道具として用いて音楽を作る。
僕のような作曲をしない人間でも同じである。楽器を鳴らす人間がその瞬間にどんな音が鳴るかを決める、というのは演奏者の意思の上では(例えばここはAmを弾こう、とかそういう話だこれは)明らかにそうだし、非常にオカルトじみた物言いに聞こえるかもしれないけれども、人間にはその人自身の音というのがあると僕は思うわけだ。
人が音を作る。
どんな人間かどんな人生を歩んできたか、極端な話今朝何を食ったかが音に影響する、と真面目に思っているのが僕なわけで、でもこれっていうのはピッキングの角度や癖、右手と左手のバランス等、その人固有の「振動のさせ方」があるはずなので科学の分野から考えてもあながちオカルトだけで終わる話でもないはずである。
そりゃあ勿論今朝何を食ったかっていうのが弦振動に影響を与えるとは僕も思っていないけれども(あ、でもどうかなちょっとは思ってるかな)、要するにそれくらいの事で人間の状態っていうのは変化するでしょうしそれがその人の演奏に与える影響っていうのはあるのでしょうよって話である。
演奏というのはその時の気分と精神力と集中力、実に多くのものに良くも悪くも影響を受けやすいものなのである。
さて話はここで戻るよ。
音を作る(=鳴らす)のはその人自身、となるとでは果たして楽器は何でもいいのかどうか。何でもいいのだろう、きっと。
何を作るかどう作るかが究極的なクリエイティビティの行き着く先であって、そのための楽器っていうのは「道具」に過ぎない。
だけれども、同時にこうも思う。道具にこだわる事もあって良いはずだ、と。
僕は僕の楽器を熟知していて物凄く扱いやすい(=コントロールしやすい)。つまり自分の表現したい事がそのままスッと出ていくわけで、道具としては大変優秀だと思う。それを取り上げられたら大変ストレスで演奏にも支障が出る瞬間がないとは言い切れない。だから楽器を大切にしている。
同時に自分の楽器が弾きやすくておまけに良い音で恍惚としちゃったり、お気に入りのファズでグインと良い感じに音が飛び出した時なんていうのは大変良い気持ちで(あの瞬間の興奮っていうのは高校三年生の頃に大きな音でエレクトリックギターを鳴らした興奮とほぼほぼ同じであると信じている)、その興奮が演奏に及ぼす恩恵っていうのはもうここ何年もお世話になってきたというか、そういうので普段じゃあ出来ないような演奏をしてきたのだ僕は。
だから何かを作る際の「道具」として僕は自分のベ^スギターと、そしてそう「エフェクター」を大変敬愛している。
そんな僕だけれども先日、エフェクターが好きで何か面白いものはないか新しい「発明」が出来そうなものはないかと開店当初から週に一度(ちょっと盛ったかな、気持ち的にはそれくらい)は通った大須にあるエフェクター専門店「エフェクターフリークス」のツイキャス配信にゲスト出演してきた。
今回で8回目となるツイキャス配信、この度初のベーシストをゲストに招いての配信という事で、有難くも僕を起用して頂いたわけでありまして。いやあ、嬉しい!
大好きなお店の配信で初のベースギター奏者ゲスト回ですよ。嬉しくないわけがない。諸々、頑張ってきて良かったー!
というわけで事前に企画書を送付して頂いてそのしっかりした内容に恐れおののいたり
「あのー、僕コンプとか全然詳しくないよ、これ格好良い音するなあ!とかズゴン!といきますねとかしか言えないよ」
「いいんですよそういう感じで」
と打ち合わせを行ったりで迎えた当日。
最初はわりかし落ち着いて話したりして、いや嘘だわごめん、落ち着こうと心掛けて話していたのだけれども視聴されてる方からの「ベースでの王道のファズや歪みの話をしてください」と言われて一気に興奮、気がつけば配信予定時間を越えて喋っていた。・・・すいませんでした。
いやでも楽しかったなあ。
SNSでエゴサーチしまくったけど、ゲストとして呼ばれた以上お伝えしたかったエフェクター選びの際のポイント(そんな大それたもんでもないかもしれない)とか良い感じに伝わったみたいで一安心。
名古屋近郊の皆様も、そして名古屋から離れた皆様もエフェクター好きなら是非一度は覗いてみてください、大須はエフェクターフリークス!
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