負けるな俺

もし将来、僕に娘が出来たとしてもバンドマンとの交際だけは許さないだろう。

バンドマンは、バンドマンだけは駄目だ。

昨夜の事である。ふと思い立って新しく組み上げたムスタング・ベースを大音量で鳴らしてみたいと思い立ち、個人練習でスタジオに入る事にした。財政難に見舞われている現在、出費は最小限に抑えたい。個人練習であろうとそれは同じ事である。

で、インターネットを用いて色々調べた結果、地下鉄にして6区間の距離にある楽器屋、というか工房に個人練習30分300円のスタジオがある事が判明。これ以上に安価で個人練習をさせてくれるスタジオはないように思われた。地下鉄で6区間。名古屋市営地下鉄を用いれば片道230円。往復で460円。スタジオ代金込みでも760円の出費で済む。これは良い。このスタジオに入る事に決めた。

しかし、しかしである。もっと遠くまで歩いて行った事もあるし、それ以上の距離を自転車で走破した事もある。本当に節約するならば、ここは地下鉄等使わずに自転車で行くべきではないのか?

しかし自宅からスタジオに至るまでの道程は上り坂が頻出し、いくら地下鉄で6区間といえども、それは平地での距離感覚より体感上はしんどいものと思われた。しかも楽器を背負ってそれだけの距離を走るのか?むし暑い名古屋の夜を?楽器を担いでアップダウンの激しい道を?

驚くなかれ、読者諸君。愚かにも筆者はその距離を自転車移動する事を成し遂げたのだ。

汗は噴出し、口の中はカラカラに乾き、心臓は激しく脈打っていた。しかし、走りきった。

続・我が逃走
スタジオで迎えてくれたDUNCANのベースアンプ。
初めて見た。

店の対象は初老を迎えていると思しき風貌ながら、目の上に絆創膏を貼りそれが実にとっぽい雰囲気を出している。如何にも楽器工房の人間といった感じで実に良い。雑然とした工房内の様子にも好感を抱いたし、練習後には楽しくお喋りする事も出来た。結果的にムスタング・ベースはフランケン・ジャズシジョン・ベースに打ち勝つ事は出来なかったけれども、面白いアイディアも頂いたしそれはそれで良し。

諸君、バンドマンは、バンドマンだけは駄目だ。

職業ミュージシャンや、儲かっているバンドマンは別だ。日夜ライブハウスでしのぎを削り、身銭をきってスタジオ代や遠征費を捻出する、愚かだけども情熱的な人種、その名はバンドマン。

嗚呼、全国のバンドマンに幸あれ!

端的に言えば、僕は金がない!
しばらくはジャンクコーナー漁りも控えなければならなそうだ。

コメント

  1. 堀嵜ヒロキ より:

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    わかるよ。
    すげーわかる。
    自分のバンド始めて実感してます。

  2. 舟橋孝裕 より:

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    >堀嵜ヒロキさん
    金、ないですよねえ・・・・。
    最近、ツア^の際にどうやって節約するかが楽しくなってきました・・・。