サーキットフェスに出演したとて、名前は知ってるけど気になるあのバンドのライブを観に行ったり、偶然にも友人知人のバンドマンと鉢合わせになって一緒に写真を撮ったりするという事もない。
「ただただ目の前の演奏に向けて集中している」と言えば聞こえは良いけど、実際のところは演奏は聴くよりもする方が格段に好きである事と、あと友人知人が圧倒的に少ないというだけなのであった。
サーキットイベントに出演する度に「俺って本当に音楽好きなのかな」と針の先程の疑問と「俺って陰気臭いんだよな」というこれまた針の先程度の劣等感を感じるわけなのだが、それでも何だかんだ楽しいのでこれで良い、このままで良いと思っているのだろう、俺は。
そもそも音楽が好きで演奏を始めたわけじゃなし、友達は多ければ良いってもんじゃなし。
話が幾分か逸れたけれども、鈴木実貴子ズのサポートでSAKAE SPRING2022に出演した。
鈴木実貴子ズはRAD HALLにて演奏。RAD HALLは今回初めて行ったのだけれども、大須商店街の程近く、隣が理容室で上の階にはカワウソカフェが入っていて、とちょっと不思議なビルの地下に存在するのであった。
普段はアイドルの方々が出演する事が多いのかな、楽屋はカーテンで仕切られた着替えスペースがあった。有難く使わせて頂く。
この日の演奏は5月の終わり頃からサンズアンプのセッティングを見直しており、その一環でブレンドをフルにして音作りを行った。これまでよりも硬めの音色で、アンサンブルの中で大きい音で鳴らすとどのようにそれが作用するのか挑戦する事が出来た。
演奏中は気にならなかったが、その後の振り返りでやはり従来の適度にふくよかさ、柔らかさがあった音色の方が自分の嗜好に合うと再確認。結局元のセッティングに戻るのであった。
結局のところ、循環だ。
循環しながら、育まれていくのだ。