閉ざされた街

何が快感かって聴いた事のない格好良い音楽に脳天を貫かれるような衝撃を受ける瞬間である。

そんな瞬間はライブハウスだったり、何気なくプレイヤーに入れたCDだったり、インターネットをしていてたまたま耳にしたり、TVから流れてきたり、友人宅で耳にしたり、思いもよらぬ時に訪れる。

昨夜は昨夜とてサポートしているdadapanda平井嬢宅に深夜の訪問をした際に思わず「これは何ですか!」と口にしてしまう程格好良い音楽に出会ったし、今日は今日で衝撃を受ける音楽に出会った。

インターネット上でベースの歪みエフェクターについて情報を集めていたのだが(これは慢性的なもので、現状満足していても常に新しい何かを探してしまう)、そこで参考にと動画のURLが貼られていた。何とはなしにクリックしたわけなのだが、何ともたまらないライブ映像が再生された。

白装束に身を包んだ女性ヴォーカリストのバンドで、映像から判断するに昔のものだろう。ベーシスト氏のファズによってブリブリに歪まされた音色も衝撃的なれば、色気がありながらどこかほの暗い何かを発散するリフも素晴らしい。そして朗々と歌い上げるヴォーカリスト嬢の歌声は扇情的で凛としながらどこか悲しい。

そねバンドは、カルメン・マキ&OZ。日本のロック史上に燦然とその名を残す、ロックバンドである。

いや、たまらない。
夢中である。皆聴くべきだ。
そして僕はその名リフを弾きながら「やはり歪ませないといけないのだ」と自らの嗜好をより強化したのであった。

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