頭髪。

髪の毛を切った。
いや、この表現は正確ではないな、正しくは“刈った”だ。

舟橋孝裕この世に生をうけてはや23年、今までこんなに短くした事はない。髪の毛にバリカンが入る感覚の新鮮さ、よ。今までに味わった事のない感覚に恐れおののき、同時にワクワクした。

事の顛末はこうだ。
かねてから坊主頭というものに憧れを抱いていた僕は先の冬頃から身近な坊主頭衆に「坊主頭とは如何なるもんか」という旨を訊いていた。皆等しく良い塩梅であり、不完全密室殺人の山田康裕などは頭を坊主にした頃からツキがまわってきた。賭け事は連勝、彼は髪の毛と一緒に憑物を落としたかのような具合。

そんな坊主頭の友人達に触発されたわけではないのだが、先日職場への道すがら「今日中に頭を刈るしかない」という考えに支配された僕は仕事終わりのその足で理髪店に駆け込んだのである。

職場の社長も散髪に訪れるその店の店主に坊主頭を所望すると店主氏「接客業なのにそれはまずいのではあるまいか」と。

その通り。という事で学区内の小学校の校長先生もしているというスポーツ刈りにして頂いた。

周りからは「一気に老けた」とか「ヤクザ者の息子」とか「新人演歌歌手」とか「見るからにキ○ガイ」等と好評である。
僕自身の感想としてはこう申し上げておこう。新感覚に早くも病み付きである、と。

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