最近は早起きするようにしている。
資格試験の勉強をしたり弁当を仕込んだり、早起きすればそれだけ出来る事も増えるので無理さえなければ是非1時間は余裕をもって起床したいところである。しかしながら休日はどうしてもダラダラと寝過ぎてしまう。しかも普段より1時間遅く起床したところで普段より元気なわけではないし、普段より2時間遅く起床した頃には何故か普段より疲れている気さえする。
なので今朝は普段通りの時間、より少しは遅いくらいの時間にスマホのアラームをセットして、無事に起床した。
娘も妻もまだ寝ており二度寝したい欲求に負けそうになったけれどもどうにか打ち勝ち、洗濯機を回し体重を測る。
体重は増加傾向にあるので今日は食べ過ぎないように心掛けようと誓う。資格試験の勉強をし、フルーツグラノーラの朝食を摂る頃に娘が起き出してくる。
娘に寝起きの野菜ジュースを供し、アンパンマンをテレビで流れるようにしておいてチラチラ様子を見ながら先程用意したフルーツグラノーラを食べる。
妻が起き出してきたので一声かけて洗濯物を干す。昨夜は仕事の関係で帰宅した頃には妻も娘も寝てしまっていた。負担をかけてしまったので今朝は家事をバリバリやろう、という気概である。洗濯物を干し洗い物をしザッと部屋を片付けて、娘に保温してあった米に鮭フレークをかけた朝食を食べさせてあげる。
腹が膨れたのか遊び始める頃に妻に一声かけて入浴、身支度を整える。
今日は特に休日のアクティビティを楽しむでもなく近所に買い物に出る程度の一日でどうだろうか、と妻と話しをすると、どうやら妻の行きつけの比較的安価ながら良い服を売る量販店で感謝祭をやっているらしく、では折角なら娘の服を買い足しに行き、その足で食材を買おうという事で行動の方針が定まった。
最近我が家では支払いをクレジットカードに頼る事で支出が不鮮明になり、日用品や食料品の買い物が家計を圧迫しがちなのが問題になっていた。
夫婦で出した解決方法。「現金主義で買い物をすれば解決出来るのではないか」。
今日の食料品の買い出しは予め決めた金額内に収まるように電卓アプリを叩きながら売り場を回り、計画的に行おうという事で夫婦間での話し合いはまとまった。
まずは子供服である。
子供服や子供用品、そしてなんであれば絵本や時と場合によっては玩具に至るまで、我が家では娘についての出費については割と財布の紐が緩くなりがちである。
僕なんかも自分が欲しいものをあまり我慢出来ないタイプであるからして、その罪悪感の穴埋めとして娘が欲しがるものはなるべく間隔を空ける事なく買ってあげたい気持ちがある。我慢が出来ない人間になってもいけないなと最近は娘と話し合いをしたり我慢をして貰ったりもしているのだが、まだまだ改善の余地はある。
だが今日は流石に可愛いワンピースやズボンが一着300円と価格崩壊気味だったのでガンガン、服を買い物カゴに突っ込んでしまった。
だがこういう時はそれで良い。
量販店の近くにお気に入りの系列のスーパーがあったので覗いてみる。2000円程ポイントが溜まっているのでそれを用いて買い物。
電卓アプリを妻が叩き、僕がカートを押しながら購入する物を放り込んでいく。生活感があって妙に楽しい。
肉や野菜をまとめ買いするには安い、行きつけのスーパーに行き店舗内のラーメン屋で久しぶりにラーメンを食べる。今日の妻は食欲が物凄い勢いらしく、久し振りにゴツいラーメンを食べたいと話していた。異論はない。チラリと明け方体重計に乗った際の違いを思い出したものの「お昼だけなら」とつい気が緩んだ。
腹を満たした後の買い物は無欲になれて良い。肉も野菜も必要な分量を予算内で購入。
帰路の車内で娘が寝た。
帰宅後は妻が晩御飯を仕込むというので横で見ているつもりが、ついつい僕も妻の横で料理に参戦してしまう。下手に手を出さない方が美味い料理が食えるのは明らかなのだが、少しでも妻の技を盗まなければならない。だけども妻は典型的な料理が巧みな人が口にする「適当」流で調理するのでこれがなかなか真似出来ない。
妻が冷蔵庫内の食材をチェックしていると、『熟れ過ぎ』に片足突っ込んだ柿が出てきた。訊くと妻は柿が好きではないそうだ。僕も好んでは食べない。
妻が、バターを垂らしてトースターで10分程焼くとカスタードのようになって美味いという調理法についての記事を見つけたので早速やってみる。半信半疑で食らってみたが、おいおい、美味いじゃないか。「この柿は美味い」と妻も気に入っている。
気を良くしたのか、妻がミキサーで柿を牛乳と混ぜて固めるプリンを作った。ミキサーにかけて牛乳(なかったので豆乳で代用した)を混ぜて冷蔵庫で冷やすだけで固まるそうで、実際数時間もしたら固まっていた。
妻が仕込んだトマトスープは具沢山で大層美味かった。夕食の用意が整ったのでゴロゴロしているうちに寝てしまう。
起床すると義母がデパートでケーキを買ったので届けて下さるという。有難い。柿のプリンはひとまず明晩のデザートに回る事になりそうである。
早めの夕食を摂って(ウトウトしている間に妻がもう一品炒め物を仕込んでいた。これがやはり僕には再現出来ない調理法なのだが滅法美味い)借りていた鍋やらタッパーを返しに僕の実家へ。
娘が生まれてから両家との繋がりがまた強くなった感がある。今日は特にそれを痛感した。ケーキを義母が届けて下さったのも、鍋やタッパーがたまる程に僕の実家から差し入れが多いのも、勿論妻の人徳もあるだろうけれども娘の愛くるしさもあってからこそ、だろう。
なんだかんだで朝方の決意は脆くも崩れ去った。大いに食べてしまった一日だった。
明日こそは食生活を慎ましくしよう。胃袋がビッツクリしているのが、なんとなくわかるもの。