2024年度、最終日の日記

4月が新年度、というのはこれ日本特有の考え方なんだろうなとは思っていたけれども、それでは何故4月が新年度なのか調べてみると明治時代まで遡るらしい。
それまで=江戸時代は年貢、つまり税を米で納めていたのだけれども明治時代になって税を貨幣で納めるようになり、米を貨幣にする時間が必要との事で年度初めをそれまでの1月から4月に変えたのだという説。その年は政府の財源が非常に芳しくなかったので年度途中で年度の終わりを変える=年度の長さを変える事で少しでも潤うようにしたのではないかという説。
どちらも尤もらしいけれども、兎も角明治時代から4月が新年度の初めになったとの事。我々日本人の情感的に終わりと始まりの季節である春を年度の節目とするのはしっくりくるのではないかと思う。

24年度の最終日は特別な日となった。
今の会社に入社して事ある毎にお世話になっていた恩人ともいえる直属の上司が定年退職。その最後の1日だったのである。
夕方にこっそり予約していた花束を用意してサプライズで長年の感謝を皆から伝えたのだけれども、それよりもその上司から朝礼の時に頂いた言葉がとても心に残っている。

「舟橋君、舟橋君は僕と気質が似ているというか、『行ったれー!』で行ってしまう部分があるかと思うんですが、私もそれで随分と失敗をしました。…舟橋君もこれから、どんどん失敗して下さい。有難う!」

最後の最後まで金言を下さる方だ。
厳しい部分もあるので尊敬とそれと同じくらいの畏敬の念を抱かれている方だったけれども、一緒にお仕事をさせて頂くようになって実に、実に人情溢れる方だという事もビシビシ感じる日々であった。この上司の最後の部下だったという事は、今後仕事を続けていく上でも誇りに思える事の一つだと思っている。
最後は職場を後にする上司を見送った。
1つの仕事をやり遂げ、そして新しい挑戦に臨む背中が角を曲がって見えなくなるまで見送った。
本当に長い間お疲れ様でした。有難うございました。


帰宅後、家族と夕食をとった後に何故か皆で写真を撮る流れに。
妻と娘(長女)と腰が少し据わってきた娘(次女)。


僕を交えた写真を娘(長女)が撮ってくれた。
4月から新しい上司、新しい環境、新しい日々。
こうして日々は続いていく。素敵な事だねえ。