前回まで
■3Q MODEL メルジーネを作る 第1回 開封→洗浄→組んでいく
「プロポーションが悪いなら、切って繋げて作っていけば良い」。
今回のメルジーネ製作に於ける一番の挑戦は『キットの改造』である。
これまで線の細い部品を真鍮線に置き換えたりはしていたけれどもプラの部分に手を入れたりというのは基本的にしていなかった。しかし「パテで合わせ目の段差を埋めてヤスリで削って均して」という工程と「切って繋げて均して」という工程自体はそんなに差がないのではないかと思い至り、挑戦する事にした。
何より、これまでにやった事がない事に挑戦してうまくいった時の快感をこれまでの人生で知り過ぎた。
挑戦ジャンキー、ではないけれども1つの製作に於いて1点は何かしら新しい試みを入れていくのが良いだろうなと思っている。
左腕のレーザーガンの部分、パッと見て「短いんじゃないか」と思った。
切って延長する事にする。
調べてみるとプラモデル専用のノコギリというものがあったのでパテと併せて入手。
ノコギリとはいってもデザインナイフと同じような握り心地。
思っていたよりもすんなり切れた。流石、専用工具。
切った箇所にはパテで埋めて、100円均一で購入した3mmのアルミ線を軸として挿入。
パーツを繋ぎ合わせて隙間をパテで埋めた。
タミヤのエポキシパテ(高密度タイプ)。
完全に硬化するまでに時間があるので造詣がしやすいというレビューを読み、こちらを選定。
粘土みたいな感覚で扱えるので良かった。両手を濡らしていれば手にも引っ付かず、簡単に切った部品の埋め合わせを出来た。
しかし硬化時間が思った以上に長く、完全硬化するまでの間にパテを盛った部分の置き方というか乾かし方に困った。
性分的に硬化時間がもっと短く済むものの方が合っているのかもしれない。
関節もレーザーガン部分と同じようにノコギリで切った後にアルミ線を軸として大筋のポーズを決めた後にパテで肉付けをする。
パテを盛った部分が汚いけれども、どうせ削って均すのだから多めに持っている。汚い部分も削る事になるだろうとこの段階では神経質にならないようにした。
関節部分の蛇腹加工(シーリングっていうんだっけ)も効果した後に削って表現しようと決めた。濡らしたつまようじで効果前のパテに筋をつけると良い、と情報は得ていたものの、思うようにいかなさそうだった。
なに、失敗したのであればまたパテを盛れば良い。この段階ではいけいけドンドン(昭和のおじさん感全開)でいく事にした。
右腕のシーリングは何となくだけどつまようじで跡をつけている。
しかし絶妙な具合なので硬化した後にデザインナイフで掘る事になるだろうなと思いながら乾かしておく事に。
足に角度をつける際に股間部分のパーツが干渉するので、ここもノコギリで切り落とした後にヤスリで微調整。
最終的には見えなくなる部分なのでここは後処理もせずにそのままにした。
ノコギリでプラモデルをぶった切るというのは妙な背徳感があって気持ちが良い。不思議な感覚である。
パテを練ったついでに、足の部分にもパテを詰めておく。
台座に固定するための真鍮線を接着する時にこの方が安定しそうだなと思ったので。
この部分に釣り具の自作で使う鉛とか金属片を詰め込んで重心を安定させる方法もあるそうだ。
今度100円均一で仕入れてみようと思った。
模型製作を始めてから何だかんだで100円均一にお世話になっている。製作の成否を分けたりクオリティに関わるような部分では使用はためらわれるけれども、こういう裏の部分で使うのならば用さえ足せれば問題がないもんな、と思いつつ。
ボディにも残りのパーツを接着。
最終的にはパッケージイラスト通りではないけれども、それをヒントにポーズを決める事にした。
股間を削った事で右足を引き気味にする事が出来た。ようし、よし。
両腕はパテが完全硬化した後にボディに据えて、パテを使って完全に固定する。
関節を固定する前提だとバキバキ作業を進める事が出来て良い。