模型製作を始めて1ヶ月と半月が経つけれども、自分が当初想像していたよりも遥かにのめり込んでいる。
日々はより彩りを増し、時間の流れはその尺度を可変している。
模型製作とは、自己との対話の側面もあると感じている。
自分自身の精神状況が作業内容にダイレクトに反映されるので、手元の焦りから自分自身の焦燥感に気づかされたりする。
作業に臨む際には「これをこうしよう、成し遂げよう」という意思と、それと同じくらい「なるようになるさ」と予測不可能の事態を受け入れる度量も必要だと感じている。
なんだ、結局のところ演奏行動と同じではないか。よし、模型製作を続けようじゃあないか。
今回製作するのは3Q MODELのメルジーネ。
3Q MODEL、初めて知ったんだけど横山宏先生が企画した日東科学のキットの再販シリーズとの事。
メルジーネは一部新しいパーツもあるそうなのだが、3Q MODEL版に関しては「基本的に旧キットと捉えて最近販売されているものとはプロポーション的に別物と捉えた方が良い」的なコメントも見かけた。
日東科学版グスタフを作った後に、比較的近年に販売されたAMMOKNIGHTSを作って思ったのだけど、キットをそのまま組んだ際のプロポーションの良さは僕みたいな素人にはそのまま完成時のクオリティに直結する要因となり得る。
組み上げたものをそのまま塗装するのだから、どうにもスタイルが良くないものはスタイルがよくないまま塗装する事になってしまうし部品が細かく仕上げられているものは細かく塗装をしていく事になる。
AMMOKNIGHTSなんてそのまま組み上げて塗装しただけで滅茶苦茶格好良くなったもんな。
造詣の部分で難があると、それを塗装でどうにかする事は出来ない。
そうなるとこの3Q MODELのメルジーネもスタイル的に厳しいものがありそうである。
とはいえ、まずは組んでみない事には始まらない。
いつも通りまずは開封、そして食器用洗剤で洗浄して乾かしていく。
旧いキットだと塗料を弾く成分がランナーに残っている事があるのでそれを洗い流す必要があり、中性洗剤で洗うそうなのだが僕からすればおまじないみたいなものである。塗装が弾かれる経験をしていないのでやる必要を実感しないまま、毎回洗っている。
ひとまず両腕を組んでみる。
ううむ、どうにも既視感がある…それもそのはず、この部分は何なら日東科学版グスタフと全く同じなのではないか。
同じ軍隊の兵器なのでそりゃあ共通の部分はあって当たり前。キットも一部ランナーはグスタフと完全に同じ(何ならランナーにはグスタフ、の文字が書かれている程)なので仕上がりが同じなのも納得である。流石、グスタフ準拠のメルジーネである。
ボディにとりつけていないパーツがあるけれども、両手両足が組み上がったのでひとまずのところザッと組んで立たせてみる。
ううむ、こりゃあどうやったってパッケージ絵みたいにはならないぞ。両足はパッケージ絵に比べて絶妙に長くなっているし、何より腕がポーズをつけ難い構成をしている。だらんと腕を垂らすのもそれはそれで格好良い気もするけれども、パッケージ絵のように格好良くするには、組み上げる段階で色々と手を加えていくしか方法はなさそうだ。
そうなるだろうな、という予感はあったので今回メルジーネを購入すると同時にパテ等々、手配しておいた。
本日はここまで、手を加えていくのは翌日以降とする。