行きつけの中古ペダル屋さんで買い物をした折に、安ペダルコーナーだったかジャンク箱だったか、どちらかで自作エフェクターが500円で販売しているのを発見した。
センドとリターンがついており、まあ至極シンプル極まりないルーパーなのだが、目を引いたのはしっかり塗装もされているしLEDが2つついているからだろう。あと500円というその値段も、凄い。
動作品である旨だけ確認して「じゃあこれも」と買ってしまった。
別にルーパーが必要であったわけではない。
何となく、衝動的に「買おう」と思ったのだった。
僕が買わないと誰も買わないんじゃないか、とまではいわずとも、ひょっとしたら僕の元で活躍する事もあるのではないかと考えたのである。
購入してから数ヶ月、いやともすれば半年以上経っているかもしれないが、初めて接続。音を出してみた。
音質が良くなるわけでもなく、殊更酷くなるわけでもないシンプルなルーパーである。
緑色のLED点灯時がループ・オン時。
何故かバイパス時には紫色に光る仕様。
この仕様に加えてLED部を踏まないように付けられたカバーだったり、作った人のこだわりを感じる一品。
これを作った方。貴方のこだわりの一品は今、僕の手元でその余生を送っています。僕が手放す事はきっとないでしょうから安心してください。
何より気になるのが、この拘って作ったであろうブツを制作者=前オーナーの人がどうして手放すに至ったのか、である。
そういうの、気になるんだよなあ。物にまつわるドラマがそこにあるような気がして。
中古のファミコンソフトに前の持ち主の名前が書いてあるのにホッコリする、のと同じ感覚だろうか。
こういうブツとの出会いがあるから中古漁りを実店舗でするのはやめられないのである。