12月突入。で、怒涛の日々。

12月1日

このブログでは事後報告になってしまうけれども、新しくi GO のサポートをする事になった。

i GOは先月の10日のライブを以てベースを担当されていた健太さんが脱退。それ以降はサポートベーシストを迎えて活動を継続していく事になり、そんなサポートベーシストの一人として声をかけて頂いた次第。茜谷さんから連絡を頂いた際には、まず健太さんが脱退される事に驚き、次にどうやら真っ先にお声をかけて頂いた事を物凄く有難く思った。だって僕ってばどうやら周りからは忙しく思われがちな様子だし、他に色々とバンドをやっている人間にオファーを出すという事にバンド側が気を遣わないわけがないじゃあないか。

即答でやらせて頂く旨を伝えたのは、勿論ドラムの吹原君がJONNYのドラムサポートをしてくれたというのもあるしレーベルメイトというのもある。しかし何よりもそんな僕にお声をかけて下さった事がたまらなく嬉しかったからだ。

練習の予定調整や資料作成諸々、i GOをはじめ実は家がご近所の茜谷さんには物凄く気を遣って頂いた。パヴリック・イメージでも良い人達なのだろうし、僕自身そんな印象だったけれど、実はそれよりももっと丁寧で誠実な方々だよ、i GO。資料を受取に茜谷さんちにお邪魔した時も「舟橋ビール飲むかー?」「気楽にいこうやー」と緊張している僕を気遣って下さったし、帰りがけも僕が階段を降りるまで玄関を開けて見送って下さった。

もうね、本当に良い先輩。

で、迎えた本番当日。

仕事を早めに切り上げて自転車で新栄CLUB ROCK’N’ROLL入り。この日からアニバーサリー月間という事で18周年を記念する飾り付けが会場に施されていた。

吹原君はロサンゼルスに単身旅行に行っていたようでお土産に「I LOVE(ここハートね) LA」Tシャツを貰う。今日の衣装が決まった瞬間。

この日は色々と緊張していたけど気がついたらステージに上がっていて、そしてギター 野田さんのMCを聞きながら真横で笑っていた気がする。8曲立て続けに演奏するという事で最初にまとめてMCをしてしまおう、という事で打ち合わせらしい打ち合わせもしないまま「んじゃあいつも通り適当に喋るよー」とステージに上がった野田さんだったけれども、流石です。

4人マイナス1人ではなく、新生i GOとしての第一回の演奏。気合を以てしてサポートさせて頂いた。とはいっても僕だからサポート感、というかそういう職人的な参加の仕方というよりかは普段通りになってしまうけれども(「いつも通り好きにやれや」というお許しも頂いていたしね)、大変楽しく演奏出来た。あんなにダウンピッキングをしたのは久しぶりかもしれない。ってかあんなにコーラスしたのは初めての事だ。あんなにエフェクターを踏まなかったのも、ね。

i GOはそれまで様々な活動を繰り広げていたバンドマン達が集まって、そして結成以降も様々な活動を繰り広げてきた。名古屋のインディーズシーンの一端を担うバンドである事は揺るぎようがないし、今まで沢山の名古屋出身のバンドマンがi GOに対して尊敬の念を表してきた。そんな4人から健太さんが脱退。健太さんの脱退が発表されて、ネット上だけでも色々なi GOを愛する人の声を目にしてきた。サポートベーシストといえども、いやだからこそそれらに目を通し、そしてこの目に焼き付けた健太さんのi GOでの最後の演奏を踏まえ、これからも可能な限りi GOをサポートしていく所存です。

12月2日

我等が新栄CLUB ROCK’N’ROLLのブッキングマネージャー 本多さん生誕祭に出演。過去2年間行われてきたこの生誕祭も今年で3回目。今年も今年とて様々なバンドの人間が集まって、弾き語りを行った。

初回から一貫して採られてきた投票システム。今回は過去2回の王者に挑戦者9人が挑む、という構図。

参加メンバーは以下の9名+少年コミック名義の山田君(不完全密室殺人)。

王者:
村上友哉(明日,照らす )/佐野仁美(viridian )

挑戦者:
飯田瑞規(cinema staff )
小松史佳(‘wl of the art )
フウジン(ワッペリン )
舟橋孝裕(不完全密室殺人)
山崎麻由美(プリングミン )
山下 桂史(竹内電気 )
山田義丸(DIEZEL )
ゆり(里帰り )
若杉コウスケ(24-twofour- )

開票ご歓談タイム:少年コミック

という錚々たるヴォーカリスト達が火花を散らす!

・・・・・ちょっと待て、ヴォーカリスト!? 僕はヴォーカリストじゃないぞ!

そう、どこでどうなったのか、僕だけがヴォーカリストじゃないのに参加してしまった構図。本多さんから出演オファーを頂いた際には「どうにかなるだろうねフンフフン」とか思っていたのだけれども、いざ冷静になれば僕には持ち曲もなければ聴いただけで人の心を揺さぶるような歌声もない。ってかそもそも歌った経験さえほとんどない!(不完全~では例外的に僕がメインヴォーカルの曲があるけれども、あれは「バンドの中で一番下手な奴が歌うのが良い」という事で僕に決まったわけで、決して僕の声が良かったわけではない)。

どうする、どう挑む俺!

というわけで僕に何が出来るか頭をひねった挙句、「10分間で如何に人を感動させるかが主題ではなく、如何に完成させるか」「僕の信念の一つ、同じ土俵で戦わず横っ面を殴りつけるか」「練られた構成とPAとの綿密な打ち合わせ」、これらの要素によって自分らしさを出していこうという事で怪談を喋った。

・暗転

・BGM(武満徹/ノヴェンバー・ステップス)が不気味に流れ出す中、蝋燭を持って登場

・着席後、怪談

・蝋燭を吹き消して再び暗転

これを行った。怪談の中身は大学時代に所属したサークルに伝わる「人形の話」。以前出演した怪談ライブ でも話した、いわば鉄板ネタである。

このイベント、出演順をくじ引きで決めるのだけれども、僕が引いたのはまさかの「1番」。

他の8名が歴然と弾き語りを行う中、まさかの1組目で怪談話をしなければならないという展開。もうね、頭を抱えたよ。

「1組目の方、どうぞー」と1組目が誰なのか、実際ステージに上がってくるまで知らない本多さんに誘われてステージに登場。一応フウジンちゃんのギターを借りて出て行ったのだが、僕が出て行っただけで笑いが起きたのは、何故だ。本多さんとバンドの告知やら色々お喋りした後、「ではやりましょうか」「はい」。

通常ならそのままステージに残り弾き語りを始めるところを本多さんと一緒に退場、暗転。井藤さんと打ち合わせしていたのが功を奏したのか、良い感じにBGMが流れ出す。

蝋燭を持って出て行って、喋りだす。

「あのー」

怪談で有名なJ・Iさんを意識して話したのだけれども面白い程お客さんのリアクションが良い。皆、優しいなあ。

そして話し終え、蝋燭を吹き消した瞬間、BGMも尺八の不気味な旋律がクローズアップ。この偶然のシンクロに僕自身心が震えた。もう思い残す事はない。100パーセント、否、それ以上の事はやりきった。間違いなく賞は貰えないだろうけれども、僕は自分の時間を自分の自己顕示欲のままに、自分自身を表現する事にのみ費やせた。しかも想定以上のクオリティで。

時折ライブ後に自分達を褒めてやりたいくらいの演奏が出来る事があるけれども、この日の僕はそれレベルの事をやれたと自負している。出演が確定してからの煩悶の日々が報われた気分だ。

まあ、案の定賞はとれなかったけれどもね。だってさ、皆凄いんだもの。ヴォーカリストの凄みという奴を見せ付けられました。本多さん、是非来年もやりましょう!リベンジさせて下さい!

続・我が逃走
本多さん、お誕生日おめでとうございました!

12月3日

夜中にとんでもない寒気で目覚めたり、間接が痛かったり、予兆はあった。

目覚めて気だるさから風邪を予感、体温を測ってみると37度3分。発熱している。

考えてみれば11月25日から今日に至るまで、29日を覗いて毎日何らかの形でライブを行っていたのだ。そりゃあ疲れも蓄積して体調も崩すというものだろう。発熱相応にしんどかったので、荷物を適当にまとめて佐藤家へ。

今日はJONNYで神戸遠征。「伝説のビルジャック」に出演。遠藤ミチロウ(ex.スターリン)さんも出演される2会場同時に行われる大掛かりなイベントだ。

行きの車中からメンバーに気を遣って貰い、爆睡。体調悪い時ってあまり大きな音は聴いていられない。リハーサルより本番を楽しもうという事でリハーサル後も緩慢な意識にけだるい体を抱えて一人放浪。図書館なぞに行き、静かに過ごす。なかなか体調は良くならない。そりゃあそうだ、冷静に考えれば家で横になっていたってものの数時間で発熱が治まるはずがないのだ。しかしライブが終われば、ライブ中の発汗を利用して体温を下げる事が出来るはずだという経験則を希望に時間を過ごす。

熱というのは蒸気機関に代表されるようにエネルギーに変換され得る。ならば熱を宿した体は平常時よりもエネルギーを宿し得るという某漫画 より頂いた“志々雄理論”の元に「ライブが始まれば、ライブさえ始まれば」とライブ直前まで頭を抱える。

ステージに立ってベースを握ると、案の定頭がスッキリとして活力が湧いてくる。僕はほとほとライブという現場が大好きらしい。“志々雄理論”故かはわからないけれども、ここ最近では一番の演奏が出来た。正直関西で良いリアクションを頂いた事は少ないのだけれども、お客さんも僕達の演奏を楽しんで下さったようで本当に良かった。

演奏終了後は薬局にて、風邪薬を購入。かれこれ3週間風邪をこじらせている薬剤師さんの薦めで(「こういうところにいるとなかなか治らないんですよね・・・・」)買った薬の効果か、今は随分と楽になった。

さて数時間後にはハイエースに乗り換えていざ東京へ!24時間でどれだけ移動するんだ、俺!

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