ナトリネ復活ライブでベースギターを弾いてきた。

表立った活動を休止していたナトリネの茜ちゃんから「来年1月に活動を再開するので是非ベースギターを弾いて欲しい」と連絡を貰ったのは去年の11月頃。ナトリネとは246スタジオで河本君(palitextdestroy)を介して出会って以来、ライブを観に行ったり自分のイベントに誘ったりと付き合いを重ね、去年の5月にはサポートベーシストで活動を続けていたナトリネで一度ベースギターを弾いた事もある。活動休止以降もドラムの梶君には血Q暴鋭軍に参加して貰ったり、茜ちゃんちでカレーを御馳走になったり。
断る理由なんて、これっぽっちもなかった。
何より僕はナトリネの音楽の力を信じている。活動休止中に日常生活で精神状態を摩耗した茜ちゃんのSNSへの書き込み等を見るにつけ「早く戻って来いよな」と思っていた。今だから言える事でもあるのだけど。
バンドの活動休止を経験して、そして思うようにライブ活動がままならない中バンドが解散した経験がある人間としては活動休止よりも活動再開の方が並々ならぬ決意がいる事はわかっている。そんなバンドとして打って出る時に「力を貸して欲しい」と言われたらそりゃあ腕まくりをして出張るってもんですよ。
ただ練習に合流するのは演劇公演の関係もあったので今年に入ってからにして貰った。サポートギター鈴木君(a weeping memorial tree)とベース不在の中練習を重ねてきたナトリネとようやくスタジオに入る事が出来たのは実に今月になってからだった。

その練習の成果を多くの人が駆けつけた新栄CLUB ROCK’N’ROLLにて披露してきた。
取置表一杯に書き込まれた予約者リストを見ながら、何だか自分の事のように嬉しかった。活動休止、という言葉から受ける印象としては短い休止期間だったのかもしれない。でも本人達からすればそれは実際以上の長さがあったんじゃないか、と勝手に推測している。その間に溜まった欝憤を晴らすように梶君はドラムを叩き、茜ちゃんは伸び伸びと唄っていた。演奏しながら「ああ、練習の時より今日のナトリネの方がずっといいぞ!」と思った。
サポートギター鈴木君の存在は大きい。いやあ、あの人滅茶苦茶良いよ。ギターも音色もフレーズも多彩だし、鍵盤ハーモニカを吹いたり歌ったり大活躍。新生ナトリネはそのバンドとしての逞しさや力強さ、表現力の幅の広さもさる事ながら、彼の存在も大きいんじゃないかと一緒に演奏した僕でも思ってる。本人の人柄もナトリネの2人と滅茶苦茶あってるしね。
三宅さん(GRANCH)のアップライトも音色、フレーズ共にナトリネの音楽に幅広い彩りを加えていて、正直バトンタッチ(僕が前半4曲、三宅さんが後半2曲を担当)した身としては悔しさと「やられたなあ!」という気持ち良さがないまぜになったまま袖から観ていました。ちなみに三宅さん、先月は8バンド分のライブを行ったそう。8本、ではなく8バンド、て。どれだけ多忙なのさ。
僕は僕で僕らしく、ブンブンゴリゴリガシャーン!とやりました。ふわっとした柔らかさの中にああいう要素があるってのも面白いはず。

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ナトリネ、おかえりなさい!

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