やあやあ、どうもご無沙汰しています。
ここを定期的にチェックしてくれている向きが一体どれくらいいらっしゃるのかは実際のところわからないから尊大な事は言えないけれども、更新の間が空いてしまって人の顔色とかよりも、流れてしまった時間に申し訳なさを感じます舟橋です。
8月21日、28日と両木曜日、2週にまたがって新栄CLUB ROCK’N’ROLLにて「新栄トワイライト」という演劇イベントを行った。
かしやましげみつ(孤独部)、田中みな(または田中/ゲボゲボ)、右角81(ゲボゲボ)という名古屋の小劇場を中心に活動する3人とライブハウスを中心に活動する僕によるある種の「混成軍」による、新栄CLUB ROCK’N’ROLLでの恐らくは史上初の(過去に僕仕切りではやった事あるけれども、あれは本質的にそういう性質ではなかったというか)演劇イベントである。
今回の話、意外にも発起というか「こういうの面白くないか」と投げてきたのは新栄CLUB ROCK’N’ROLL ホンダさんだった。
自分が好きな場所で好きな事をやるという事にはメリットデメリットなんて計算をする以前にとびついてしまう習慣がある。というか僕が喜んでやれる事っていうのは大抵がそういう、脊髄反射的に「面白い!」と思える事だ。
新栄CLUB ROCK’N’ROLLでの「演劇上演」経験があり、かつ名古屋の面白い劇作家、役者陣にも詳しい3人だから人選は比較的サクサク進んだ。人選、日取りが決まって以降の所謂なんていうの、制作?の部分に関しては「どうせこの4人、出演も兼ねちゃってるから本番近くなったら余裕がなくなってくるんじゃないか」という事でバックアップ要員として呼んだ九鬼君がヒーヒー言いながら(本当にすまん、真剣にすまん、まじすまん)やってくれた。冗談抜きでこの人がいなかったら公演として成立していなかったと思う。
正直な話ね、お芝居を観るのに適切(このニュアンスって非常に微妙なあんばいである)な環境ではないと思うのですよ、あそこって。客席の真上に空調ついてて低い音でゴーゴー言い続けているし、当然ドリンクカウンターは営業しながらやらなきゃいけないから洗い物の音も時折聞こえてくるし、完全な暗転(これは逆に劇場に行った時に「暗転が本当に暗い」と驚いたくらいだった、ライブハウスに慣れてる僕からすると)なんて出来ないし照明にも制限があるし出はけも頭を使う。あ、挙げた中の幾つかはやる側の発想ですね。
しかし、それでも単純に「場所+演劇」とかそういう要素ではなく、面白い公演になったと自負している。40用意した座席もほぼ満席で、広すぎず至近距離過ぎずかといって遠くもない距離感で上演される作品達。
2週にまたがる事で独特の色も出ていましたね、生き様を見せつける一週目、ポップに振り切った二週目。
劇場でやればいいじゃん、単純にって話では勿論あるんだけど(いずれは自分が劇場で作品をやってみる事を視野に入れた上で)、あの「色々と剥き出しになる」空間を面白がっていきたいと個人的に思っている。
ご来場頂いた皆様はいかがだったでしょうか、お楽しみ頂けたのなら運営としてこんなに嬉しい事はありません。
さて、二週目は僕は出演者として四組中、最後の一枠を上演させて頂きました。
劇団Duの城山友香さんを迎えて「彼女が薬を飲んでから」という約25分の短編二人芝居を上演。
最初はこのタイミングでしか出来ない、所謂「演劇に片足突っ込んでる僕が、片足しか突っ込んでいないからこそ言えるツッコミを全部言う」みたいな作品(城山さんをたった一人の演劇部員に、僕が演劇部の臨時顧問教員として出演する予定だった)をやる予定だった。実際脚本まで書いたのだけど、最初の稽古の時のインタビューというか城山さんへ再度理解を深めようと仕掛けた雑談にて城山さんの思わぬ一面がもうとてもとても面白くて、僕はその30分後には「脚本捨てる!」と宣言していたのでした。そこから城山さんを想定して最後脚本を書いて、個人的にもお手伝いをして貰った九鬼君に諸々の道具製作を頼み(ここでも睡眠時間を削っての必死の作業、完逐。有難う本当に有難う)、稽古を重ね(そういえばきちんと稽古を何度も何度もするのも初めてであった)、当日に臨んだ。いやあ、楽しいもんだね、演出作業!今回一番楽しかったのは城山さんに演出をつける瞬間だったかもしれない。
結果的に二週目の作品達の中では所謂一番「演劇演劇しい」な作品になっており、でもご来場頂いたお客様にも喜んで頂けたようで本当に良かったなあ、とそんな風にホッと胸を撫で下ろしています。
これからも頑張ろう。
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