3Q MODEL メルジーネを作る 第9回 ウォッシング→チッピング→完成

前回まで
3Q MODEL メルジーネを作る 第1回 開封→洗浄→組んでいく
3Q MODEL メルジーネを作る 第2回 パーツを切る→パテを盛る
3Q MODEL メルジーネを作る 第3回 パテ形成→パテを盛る→組み上げる
3Q MODEL メルジーネを作る 第4回 サフ塗装→修正(すべき)箇所発覚
3Q MODEL メルジーネを作る 第5回 修正→鋳造表現(失敗)→塗装
3Q MODEL メルジーネを作る 第6回 とにかく、塗装
3Q MODEL メルジーネを作る 第7回 識別帯等を描く
3Q MODEL メルジーネを作る 第8回 デカール貼り→簡易迷彩塗装(失敗)

さて、この旧キット寄り(というか旧キットなのか?)のプロポーションがお世辞にも良いとは言えないメルジーネとの、意欲と挑戦と不安と混乱にまみれた旅路も間もなく終わりを迎えようとしている。
今回取り組んだキットよりも後年に発売されたメルジーネのキットは、恐らく今回のようにキットを切って繋げたりせずとも格好良く仕上がるのだろうけれども、では果たしてこの3Q MODEL製メルジーネのように達成感と自己実現を味わう事が出来たかと言われると甚だ疑問ではある。
今回のメルジーネに対する挑戦は、いわば日東科学版グスタフへの「もっと格好良く出来たのではないか」という疑問に対する自分なりの回答だったのかもしれない。
旅路の終わりが見えると切ない気持ちになる。達成感よりも寂しい気持ちの方が強い。
しかし到着地点があるからこそ走る事が出来るのも事実。手を動かさねばならない。

メルジーネの塗装、デカール貼りも終わり、今回はいよいよウェザリングである。
前回のAMMOKNIGHTSの作成でウェザリングの楽しさに目覚めたのもあって、今回のメルジーネのウェザリングも大いに楽しみにしていた。
「さて、どう汚してやろうか」とちょっと誤解を招きそうな言葉を口にしながらキットに向き合った次第である。


ウォッシングを行う前に、前日にジョーシンで買ったばかりのMr,ウェザリングカラー ラストオレンジを試してみる。
おお、赤錆っぽくなる!
これは格好良い!


というわけでウォッシング。
Mr.ウェザリングカラーを全体に塗る。兎に角塗る。
で、少し乾いた頃にうすめ液に浸した綿棒で塗装を落としていく。
ここは汚れを残すか等と色々考えつつ手先を加減するのか楽しい。
その後、良い感じになったのでつや消しクリアを吹く。つや消しクリアはセーブポイントだ。
「ここまで良い感じなのでここまで戻れるようにしておきましょね」という感じで吹いている。


赤錆を表現出来るMr.ウェザリングカラーに戻る。
これは塗った後に綿棒で落とさない、もしくは乾いた綿棒ではたくように軽く落とす程度で良い。
Mr,ウェザリングカラー、他にも色々試したくなってしまうね。
赤錆の感じも気に入ったので再度つや消しクリアを吹く。


塗装が錆びて剥がれた感じを表現するためにチッピング。
スポンジにエナメル塗料を浸して「ここはぶつけやすそうだね」というところを軽くポンポンする。
やり過ぎちゃったかな、という箇所もあるけれども結果的に格好良いからそれで良し。
つや消しクリアでセーブする。


今回のデコパージュ。もう少し手を入れてヴィネット(小さいジオラマ的な)風にしてみたくも思ったけれども、今のところはタミヤ 情景テクスチャー粘土を木片に盛りまくるだけにしておく。
キット本体の足跡をつけつつ、固定用の真鍮線のあたりをつけてピンバイスで穴を穿つ。
乾くまで数日かかるのでこのタイミングで台座にキットを載せて接着。


というわけで、3Q MODEL メルジーネ完成。
プロポーションに難有り!と思いきって関節を切って繋げてシーリングして、それだけだと満足せず足を短くしたり手を加えた分、物凄く愛着が湧いた。
その後の塗装を終えた時点で「果たして本当に格好良くなるのか、もっと手を入れるべきじゃあないのか」と不安になったけれども、デカール貼ってウェザリングしたらむしろこれまでで一番イメージしていたものに近付ける事が出来たんじゃないかという仕上がりになった。
成せば成る、じゃないけれどもやってみればどうにかなるものだ。

 
手探りで進んできた分、ウェザリングをしながら「かっけえ!」と大いに盛り上がった。
これまでの模型製作で一番色々挑戦して、失敗したんじゃなかろうか。
鋳造表現迷彩塗装は、いずれ再度挑戦したいなという気持ちがある。


特にこの角度からのこの辺が一番気に入っている。