娘(長女)はこれまでex.外資系大型玩具店で購入した『三輪車スタイルからキックボードスタイル、自転車スタイルへと変形する』乗り物にのっていた。
三輪車スタイルは僅かな間、近所の公園へ行ったりする時に乗る程度であったように記憶している。
キックボードスタイルに変形してからは主に自宅前、社宅敷地内にて乗り回してバランス感覚を養っていた。
自転車スタイルになってからはなかなか乗れるようにならなかったものの「ひょっとしてこれ、サイズ等あっていないのでは」と近所で評判の良い個人経営の自転車屋さんに持ち込んだところ「舟橋さん、これはきっと調整がお嬢さんに合っていないんだと思うんですよ」と娘(長女)仕様にバッキバキに調整して仕上げて頂き、その甲斐あってか程なくして自転車に乗ってスイスイ走るようになった。
自転車屋さん、リスペクト!
娘(長女)、頑張った!
自転車スタイルでスイスイ走る、とはいえやはりそこは変形しながら段階をおっていく練習セットのような自転車である。
機能的に変形要素を重視したからか自転車としての機能は本物の自転車には劣るようで、お友達と自転車で走っていても娘(長女)の駆るその乗り物はお友達より幾分か速度に遅れが生じているようであった。
ちゃんとした自転車をそろそろ購入する頃合いかもしれない、という話をしていると実家の父が「じゃあ俺が誕生日祝いに買ってあげよう」と言ってくれた。いやいやそんな高額なものを、と押し問答になりかけたのだが最終的に甘える事にした。父からのクリスマスやお年玉や諸々全てをこれに注ぎ込むんだよ、と娘にはキチンと話をした。
自転車購入の相談は前述の『三輪車スタイルから(略)乗り物』を調整して下さったご近所の自転車屋さんにさせて頂いた。
娘の乗り物を調整して頂いた時の理路整然としながら乗り手の事を慮った調整に大変感じるものがあったが故である。
店主さんの穏やかで優しそうな物腰も大変素敵だった。
つまり、僕は店主さんのプロフェッショナルな様子にやられたのだった。
どうせ力を借りるならプロが良いし、家の近所の店舗に行けば店主さんに確実にお会い出来るというのも安心感がある。
娘(長女)を筆頭に、僕と妻と娘(次女)と出資者である父と全員でゾロゾロと相談に行ったところ、無事に娘(長女)の気に入る一台に出会う事が出来た。注文した自転車がお店に届いてからは「きっちり調整して仕上げたいので少し日数を頂きたいです」と店主さん。嗚呼、この一言が素敵だ。プロとして自転車に向き合ってらっしゃるのを感じる。
勿論ですとも。このプロフェッショナルさに舟橋は痺れてしまったのだから。
娘(長女)も僕も自転車が納車されるその日を楽しみにしていたのだった。
そして待ちに待った自転車納車がこの日。
実際に娘(長女)に跨って貰い、特にブレーキは入念に調整して頂いた。
「加速は大事ですけど、止まる時が一番大事なんです」という言葉に納得至極。
カタログを見て決めたので若干現物は色味が違うかもな?と思っていたけれども、現物の方が素敵で娘(長女)もとても気に入った様子。
6年くらいは調整しながら乗れてしまうとの事で、大切に永く乗ってくれたら良いなぁと思う。