EarthQuakerDevices Aoiを購入、喜び勇んで弾く日々よ

相応にエフェクターとかペダルと呼ばれるものを買い集めるようになって年月が経つけれども、「このブランドのブツは機会さえあれば買い求めたい」というメーカーやブランドが幾つかある。
そこまでの執着が自分の中に根を張っているとなるとそのブランドのペダルに共通する音の感覚だったり匂いだったり雰囲気だったり、或いは感じ取れる設計思想だったりこだわり自体が好きであり、信用しているからこそ買い集めている次第である。
自分のペダル遍歴の中でも特に意識して買い集めているメーカーがEarthQuakerDevicesであり、実際に機材棚の中でもEarthQuakerDevicesコーナーはかなりのスペースを占有している。

そんなEarthQuakerDevicesの中でも特に愛用している/していたペダルがWestwoodというオーバードライブなのだけれども、そんなWestwoodは出音と操作感にこそ不満はないものの、デザインだけは微妙に好きではなくどうにかならんものかなと思っていた。いや普通に素敵なデザインだとは思うのだけれども、単純に好みに合うか合わないかと言われると同ブランドの別ペダルの方がもっとデザインが好みだったりするのである。例えばDirt Transmitterとか最高に格好良いと思うもの。

そんなWestwood、いつの間にか生産完了していたらしく、島村楽器名古屋PARCO店で(正確にはギタラバというイベントを機に)別デザインで限定復刻するというニュースをSNSで目にした。
いや凄いな島村楽器名古屋PARCO店!あのEarthQuakerDevicesの商品が全世界でここで限定販売(ネット販売はするものの)だなんて凄過ぎる。で、またそのデザインが格好良くて格好良くて。一気に心奪われてしまった。
しかしながら回路も音もWestwood。既に持っているペダルの別デザインのものが欲しいだなんて言ったら妻は何て言うだろうか。家族で出掛けている折に妻に「実は相談がある」と切り出したところやはり予想通り「持ってる奴なんでしょ?」と第一声。事情を話してSNSの記事を見せると「あ、でもこれ確かに格好良いな…」と良いリアクション。
「じゃあこれ買ったら今持ってるの(=Westwood)は手放すんだよね?あ、でもそっちは生産完了してるのか。ううむ、買って良し!!」
何て理解のある妻!!というわけでWestwoodの島村楽器名古屋PARCO店発モデル『Aoi』、発売開始を今か今かと待ち望んでいたのであった。

11月1日より開催されるギタラバというイベントより販売開始、との事で実際にイベントに足を運んで購入した。
イベントは島村楽器とは別フロア、PARCOの催事場を使って開催される大規模っぷりでイベントとしても楽しそう(中古ペダルコーナーとかそれこそ色々興味あるものが多かった。破産するから見えないふりをしたけれど)だったが、家族全員で足を運んだので試奏もせずに購入。
使い勝手知ったる回路だしな。


というわけでEarthQuakerDevices Aoiである。
何て格好良い!この落ち着いていてそれでいてポップな水色がナイス。
シンプルなようでいて格好良いデザインも素敵だ。うんうん、これなら愛着を持ってペダルボードに組み込む事が出来る。

音についてはWestwoodと全く同じ回路、同じ音なので弾いても「うんうん、知ってる知ってるこの感じ」という手応えであったけれども、いやーやっぱりこのオーバードライブ、抜群に使いやすいのである。
ベースギターで使用しても存在感がある低域の80Hzを触れるBassに、2kHzを触れるTreble、「ハリはあるけど歪んでいない」から「芯を残したままディストーション近く」まで歪ませる事の出来る繊細な効き方が嬉しいDrive、滅茶苦茶極端な使い方をしなければブースト目的で使うとしても必要十分以上の可変幅を持つLevel。
それぞれのコントロールもピーキーでなくコントロールの幅も余裕を持たせてあり、少しずつ少しずつ微調整が可能なところも嬉しい。TrebleとBassのコントロールであるところからも音作りの幅が広く、様々な使い方が出来るんじゃなかろうか。僕はシンプルに「原音がちょっとそのままの感じで歪んでしまった」音を作って音量を少しだけブーストするのが好きだ。
こういう強力な『十徳ナイフ』みたいなオーバードライブが足元に置けるとなると、人生は途端に豊かになるのである。