去年の夏に実家を訪れた際に、父から作り途中の模型(戦車等の所謂ミリタリー系である)を何点か貰った事はかつて日記にも書いた。その後も積みプラの整理をした際に「これはもう、作らないな」と父に判断されたキットを貰っては喜んで自分の積みキット置き場(妻から良い顔をされていない)に保管していたのだが、特にきっかけがあったわけでもない、「そろそろ1つ手を付けてみようか」と思ったのだった。
完成したキットを飾る場所もそろそろ手狭になってきたので、ひとまず手を付けるにしてもかさばらないキットが良いだろうと取り出したのがこれだ。

TAMIYA 1/48 ミリタリーミニチュア ビークルシリーズ アメリカM4シャーマン戦車(初期型)である。
1/48 MMシリーズはかつてキューベルワーゲンを組んでキットの緻密さに「流石世界のTAMIYAだ!」と感動した記憶が新しい。戦車模型は何となくハードルが高いけれども、恐らくきっとTAMIYAのキットならばユーザーフレンドリーだろうと安心感もあった。
さて、戦車に関しては僕は全く知識がない。今回製作にあたっては多少なりとも知識があった方が良いだろうとインターネットで色々調べてみたのだが、まず車体の部位名からして目から鱗だった。
『キャタピラ』ってあれ、キャタピラ社によって商標登録された商品名なんだね。携帯型音楽プレイヤーをウォー〇マンと言ってしまうようなもので、これまでキャタピラだと思っていた部分は正確には履帯というそうである。無限軌道だなんて格好良い呼び方もあるそうだけれども、モデラー先輩諸兄の製作記録等を拝読していると履帯という表現を使っておられる方が多い。
で、履帯の中の車輪みたいな部分は転輪というそうで、それぞれちゃんと役割がある。履帯は勿論それ自体も重量があるもんだからこだわる製作者は履帯が重さでたるんでいる様まで表現するそうで、いやあ戦車の世界も奥が深いのなんの。
正直今現在の僕の戦車に対する認識は、楽器でいえば「エレキギターとベースの区別もつかないような」状態であるといえるので作りながら色々知見も広く深くしていければなと思っている。

さて、箱を開けてパーツを取り出してみる。父が相応に製作を進めていたようで砲塔と主砲はきっちり完成している。
多分作っていて一番面白い部分なんじゃないのかな、だなんて素人的には思えるのだけれどもそういう箇所から作るのは父らしいと思える。フェンダー(履帯上部、車体側についている泥除け)から車体前面の細々とした部品は一部を除いてほとんど接着済で、ダイキャスト製(これによってキット自体の重さを”演出”している。確かに手にするとずっしり重たい。しかし同時に、この部品に他パーツを接着するには瞬間接着剤を使う他ない)の車体下部には起動輪(動力を受け取って回転、履帯自体を動かす転輪である)が接着されており、その他の転輪(誘導輪とか支持輪とかシンプルに『転輪』とか種別がある)はほとんど手つかずであった。
よしよし、結構作るところは残っているぞ。「塗るのが楽しいんだったら仕上げて頂戴」と父から言われているものの、何だかんだ組んだ方が思い入れもあろうというものだ。

誘導輪や転輪(と一体になっている支持輪)をダイキャスト製の車体下部に瞬間接着剤で接着。
場所はピタッとキマるように「ここに接着してね」という穴が開いているのでここの接着はたやすかった。
履帯もこれ、もう少し大きなスケールになってくると部品1つ1つを接着していくという途方もない作業があるそうなんだけれども、1/48スケールは直線部分は1つのパーツで成型されており非常に初心者にも優しい仕様。
履帯周りの製作は「おおお、俺は戦車模型を作っているぞ!」と感じられる楽しい瞬間だった。

車体後方、ライトとかスコップとか細々とした部分を接着。
手がプルプルしたけれどもピンセットと流し込み接着剤のお陰で無事に完了。

車体上部と車体下部はダイキャスト製とプラ製の部品なので、車体下部側からネジを締めあげて固定する方式。
成程な、これは合理的。
瞬間接着剤で接着するものかと思っていたけれども、これなら随分と手軽に上部と下部を合体出来る。
ちなみにダイキャスト部分にはサーフェイサーが拭いてあるようで、特に加工をせずとも塗装する事が出来る。

というわけで父から引き継いでM4 シャーマン戦車(初期型)を組み上げた。
集中して組めば全く手つかずの状態からでも半日あれば十分組み上がるのでは、と思える程に適度に簡略化されていながらクオリティの高いキットであると実感した。
手の平サイズの戦車なれども、手にするとズッシリと重たく「おお、戦車だ…」と重厚感(=満足度)を感じるのはダイキャストのお陰だろう。
このままでも格好良いけれども、そうだよな、塗るのがきっと楽しいところでもあるのでここから先も楽しんでいく事とする。
初めての戦車模型、果たしてどうなる!