仕事終わって家に帰ってご飯を食べてインターネットで調べ物。
ひと段落ついたのでお菓子を食べながら『孤独のグルメ』を兎に角ダラダラと観続けていたのだけれどもこれじゃあ折角の金曜の夜だっていうのにあまりにも何もない上に生産性も全くない。
それじゃああんまりだ、と得体の知れない罪悪感に苛まれそうになったのでせめて日常的なアウトプットくらいはしておこうと今こうしてキーボードをタイピングしているというわけ。
エフェクターで音色を操作する際に何を意識するかというとアンサンブル中のどこにベースギターの音色を据えるか、とかどんな声色で主張するのか、とかあるいはどれだけ馴染ませるのか、とかが主だったのだけれどもここ半年くらいで急に「時間」とか「空間」とか「距離感」みたいなものを意識するようになっていて、では何故そうなったのかと言われたら外的刺激がきっかけとなってそういう物事に目を向けるようになったのか、はたまた逆にディレイやモジュレーション系のエフェクトに興味を持ったからこそ時間や空間、距離感に興味を持ったのかは定かではない。まあ、何にしても以前はスタジオに馬鹿みたいに持ち込んでいた歪み系ペダルも幾つかに厳選され、その代わりにディレイやリバーブ等の割合が増えた。
デジタル・ディレイについては相変わらずBOSSのものを愛用しているけれども、デジタル・ディレイを日々触っているとアナログ・ディレイも当然意識するわけで、こうなるといてもたってもいられない、アナログ・ディレイ欲しい病にとり憑かれるわけである。
アナログ・ディレイはそれこそベース・ギターにエフェクトをかけるようになってからわりかしすぐに、大学時代の先輩に「アナログ・ディレイは幽玄で良いよ」とのコメントを賜ってそれがきっかけで興味を持ち、25000円をはたいてBOSS DM-2を購入したのであった。しかし当時の僕の使い方が極端に下手だったのかそれとも僕が手にした筐体がたまたま外れだったのか、それとも一番可能性が高いのは電源の問題であるのだけれども、兎も角DM-2はうまく動作しなかった。LEDインジケーターは輝いているものの、ディレイ音のかえってくる回数が非常に少ない。当時としては今程知識も経験もなかったしインターネットも然程触ってはいなかったので「アナログ・ディレイはこんなものなのか」と失望と共に金策のために売っ払ってしまったのであった。
それ以来のアナログ・ディレイである(デジタル・ディレイのアナログモードとかデジタルとアナログのハイブリッド機種等は触ってはいたものの、まあ、それはそれ)、当然期待もする。少し前に中国製の別メーカーのアナログ・ディレイを触ったりして「やや、アナログ・ディレイ良いじゃん」ってなっていたりしたので期待増し増しである。
で、BEHRINGER VD400である。
恐らくアナログ・ディレイの中では最安値に入るのではないだろうか、いやまさかアナログ・ディレイが2500円で買えるだなんて!僕が学生の頃の10分の1の値段かよ!何でもこの値崩れはBBD素子というアナログ・ディレイ生産の要である部品の再生産に伴うものであるらしく(詳しくは知らない。BBD素子が何であるかも知らない。舟橋は部品とか基盤とか中身の事については疎いし、そもそも興味がない)、それによってアナログ・ディレイがこんな値段で市場に出回っちゃっているようなのね。いや、良い時代になったものである。
話を戻そう。VD400はBOSS DM-3の回路をパクったもの、だそうである。DM-3はDM-2と実質同じものであるそうなので、僕は約10年の時を経て見た目以外は同じもの(部品とかは全く同じではないだろうから全く同じとは言えないのだろうけれども)を手に入れた事になる。しかも10分の1の値段で。いや、二度目だけど本当に良い時代になったものだ。
本家本元と比べてどうか、とかはわからない。DM-2を触っていたのは遥か昔の事であるし、当時は今よりもエフェクターの音色に疎かったので。その辺の比較が気になる方はもっと別のwebサイトであるとかブログであるとか、或いは動画投稿サイトに比較動画さえアップロードされていたからそちらを見た方が話が早いだろうと思う。
いや、これ、2500円とは思えない良い買い物だよ。
操作も見た目通り、物凄くわかりやすい。REPEAT TIMEがディレイタイム、ECHOがエフェクトボリューム、INTENSITYがリピート回数。もうそのまんま、超シンプル設計。
皆が気になる発振についてだけれども、INTENSITYを時計の2時くらいにしたあたりで簡単に発振してくれる。REPEAT RATEをいじってギュインギュインやるの、とても楽しい。ECHOが発振音のボリュームになるので操作も非常にしやすい。融通が効く発振って、何だか矛盾しているような立ち位置だけれども実際のところ重宝する。
アナログ・ディレイの音って素敵である。デジタル・ディレイが一時を切り取って繰り返すのに対してアナログ・ディレイはノスタルジーをまき散らしながら繰り返し、減衰していく。人間の郷愁とかそういうのに似ているのは、結局アナログ・ディレイなのだ。
あ、電源供給はACAオンリーではないのでそれだけでも便利だよ。
コメント