NITTO S.A.F.Sを作る 第17回 やはり修正→ようやく、完成

前回まで
NITTO S.A.F.Sを作る 第1回 自分と同い年のキットを製作開始
NITTO S.A.F.Sを作る 第2回 合わせ目の修正→組み上げ→修正
NITTO S.A.F.Sを作る 第3回 届いたスプリングでちょっとした工作
NITTO S.A.F.Sを作る 第4回 足の裏に軸を打つ→関節等、固定
NITTO S.A.F.Sを作る 第5回 鋳造表現→メカサフヘヴィを筆塗り
NITTO S.A.F.Sを作る 第6回 塗装で遠回り
NITTO S.A.F.Sを作る 第7回 清水式塗装に挑戦→怪我の功名で良い感じ
NITTO S.A.F.Sを作る 第8回 塗装を続ける→気持ち良くなる
NITTO S.A.F.Sを作る 第9回 パーツ毎の塗装を進める
NITTO S.A.F.Sを作る 第10回 機体微調整→フィギュア塗装開始
NITTO S.A.F.Sを作る 第11回 続・フィギュア塗装→やり直しを決意
NITTO S.A.F.Sを作る 第12回 フィギュア塗装やり直し【序】
NITTO S.A.F.Sを作る 第13回 フィギュア塗装やり直し【破】
NITTO S.A.F.Sを作る 第14回 フィギュア塗装【急】→フィルタリング
NITTO S.A.F.Sを作る 第15回 台座加工→工作等→台座固定
NITTO S.A.F.Sを作る 第16回 修正→大惨事→修正→再度修正すべきか

7月23日、この日はライブのため有給休暇を取得。
朝から娘(長女)はトワイライトスクールへ、妻と娘(次女)は妻の実家へ出掛けたので昼頃には僕は家で1人過ごす事となった。
何だかんだライブの日だしこの日に一気に済ませてしまおうとしていた予定も幾つかあったので、それらを片付け暫時、空白の時間が生まれた。
数日前から1.5畳の自室にて、他の完成したキットと一緒に並べられていたS.A.F.Sがやはり、どうにも気にかかる。
「これで完成なのか」「これで完成で良いのか」と問題的以上、呪詛未満の言葉を無言で僕に投げつけてくるのであった。
こうなる事は「これで後日気にならなければ完成だな」と一旦一区切りにした時点で明白だったのかもしれない。不完全な代物は時間の経過で埋まるものではない。やはり自分の中で完全に終わらせなければならなかった。
その必要があった。


というわけで左半身だけやたら汚れていたS.A.F.Sを今一度万遍なく汚して、つや消しクリアを吹いた。
汚し塗装はMr.ウェザリングカラーをドライブラシ気味にして筆塗り(塗る、というよりかははたくといった方が良いのかもしれない)して、ティッシュでポンポンとふきとるという方法を採った。
ここだ、今こそ完成だという瞬間が見えた気がした。
それ以上手を加える事もなく、僕はつや消しクリアを片手に最後の『セーブ』をしに表に出た。


というわけでようやくNITTO製S.A.F.Sの完成である。
何だか、どんどん製作期間が長くなっていやしないかとも思うけれども、今回に関しては「一旦頭をリセットして新鮮な目線でキットを眺める事が出来るように」時間を空けた瞬間もあったのでまあチンタラ手を動かしていたわけでもないのである。
時間をかけただけあってようやく納得いく仕上がりになった。感慨深い。


「今回はフィギュアの塗装が鬼門だな」と製作前には思っていたけれども、さにあらず。
完全に機体の方の仕上げで頭を悩ませたのであった。そうそう、途中で部品を失くしてしまうハプニングもあった
そういった諸々を乗り越えてこうして完成に至ったので嬉しさもひとしおである。
それにしても格好良いなあ、S.A.F.S。ファイアボールと比べてもエンジン部分がシンプルなのが却って「兵器なのに丸みを帯びていて可愛い」違和感を強調していて素敵だ。
「気に入らない仕上がりになったらまた同じキットを買って作れば良いや」と開き直る瞬間もあったけれども悪戦苦闘して納得いく仕上がりに仕上げる事が出来て本当に良かった。

よく考えれば『2025年の今現在の僕に作れるS.A.F.S』はこの1機きりなのだから。