シェイクスピアってキャッチーなんだなって思った日。

最近はわりかし、よく劇場に足を運んでいる。
半ば単純に娯楽として、半ば何かを作る人間として素敵なインプットを求めて劇場に足を運ぶ。
最近(=名古屋の劇場/小劇場との距離感が知人友人の関わる作品を観に行ったり自分が手伝ったり、というところで留まっていた頃)まで全然意識してなかったけど、いざ足を運んで作品を観る、それこそそうしようと思わなかった頃には出掛けて行かなかったであろう公演を観に行くようになると毎週のようにどこかの劇場で何がしかの公演が挙行されている事に気が付く。
いや、当たり前だろって言われたらそれまでなんだけど。ライブハウスだって場所によってはほぼ毎日公演を行っているわけだし。だけども未知の領域だったもんだから、そういうところも気付くとまた面白い。
いや、如何に今まで自分の手の届く範囲でしか演劇という芸術を楽しんでいなかったかがわかる。それが悪い事だとは思わないんだけども(何かを味わう、楽しむならばどんどん範囲を広げるべき、という感覚は気持ちとしては理解出来るけれども、僕にはない)面白いものが観たい、もっと観たいと思うのであれば何故もっともっと劇場に足を運んでおかなかったんだぐらいには思うわけです、結果論だとしても、だ。きっかけとして、案内役である友人の存在も大きいとしても、こりゃあ楽しい趣味を見つけたわいと思っている、今。観劇って素敵な趣味ですよ。

で、折角だから観たものについて僕なりに感想を一言でもメモすべきかなって思っていて。
演劇作品を片足突っ込んだ者なりに作ったり、ライブハウスでの演劇イベントを運営する団体の(一応)代表者とかやっているもんだからこういう感想文で己の浅はかさが露呈するのが怖くないわけでもない。だけども、さ、感想ってやっぱり評論ではなくて感想以上でも以下でもないなって思っているし、文章とか映画の感想書くのと同じ感覚で書くべきだとも思うもんだからメモ代わりに書いておこうと思った次第。

2015_06_15_bkyuu
今週は劇団B級遊撃隊『間抜けのから』を愛知芸術文化センター小ホールまで観に行った。
劇団についてはお名前と長い間公演を重ねられてこられた劇団だという事くらいしか事前知識もなく、人生で初のB級遊撃隊
作品観劇となった。
舞台を挟むように客席が設置してあって、でも全然観辛いって事はなかった。最前列で楽しく観劇。
いやー面白かった。物凄い派手な装置があるわけでもないのだけど「あ、綺麗!」ってなる瞬間があって、ああいうのって凄いなあと思う。天井から吊ってある大きな布が落ちてきてそれがそのまま”舞台”になるのね。わかりづらい表現なのは自覚ありますごめんなさい。
で、扱う人が扱えば布って物凄い表現力を有するんだな、と感動した。最初から最後まで実に有機的。
あと脚本も面白かった。面白くてつい笑った後に、笑わせるだけじゃなくてそれが驚きに繋がったり意表を突かれるような取り扱われ方をしたり「さっきのコミカルな部分こう活きてくるの!?」という感覚があって、ザックリ言うと足元をすくわれ続ける、みたいな気分。で、それが爽快。快感になってくる。ホラーっぽくもありSFでもありコメディでもあり、物凄く気持ちの良いお話だった。
作、演出をされてたお二人の演技も僕、大変好きです。
満足感がある観劇後感。

映画とか読書とかの感想文と違って書いた後に「書き慣れねえな」とちょっと小っ恥ずかしく思うのは体験数が違うから、なんでしょうかね。
この辺の感覚も今後どう変わっていくのか楽しみです。

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