先週の月曜日と今週の月曜日

怒涛の一週間も終わり、日常に戻るのかと思いきや今度はゴールデンウィーク中の予定に向けての準備で動いており、なかなかに慌ただしい日々が続いている。有難いし、何より嬉しい事だ。今がかきいれ時!
さて、先週一週間の事と併せて今週の事も書いていく。二週間分まとめてある曜日の事を書いていくというのは面白いかもしれない。一週間前の僕と今週の僕は何が違うか、同じなのか。
肉体や細胞の話ではなく、精神的な部分。

4月22日(月)
鈴木実貴子ズから「うみのてのレコ発を祝うので出演してくれないか」とオファーを頂いたので有難く拝命(仕事のメンバーがいたので出演時間まで調節して頂いた、感謝)、パイプカツトマミヰズで鶴舞DAYTRIPに出演。
会場入りして、リハーサルを見学したり小腹を満たしたり癖がありそうな初見のベースアンプでベースを鳴らしてその癖の強さを感じたりしているうちにメンバーがばらばらとやって来る。開演。

うみのての笹口さんは笹口騒音ハーモニカでも出演。あの人って本当に何だろう、妖怪みてえだな、と毎回思う。
この日は大入り満員だったので落ち着かない僕はフロアから一歩出たDAYTRIPのロビーでモニター越しに観戦する事が多かった。
残念ではあったけど、イベントとしては美しい事だとも思った。
鈴木実貴子さんとはなんだかんだで定期的にライブハウスで共演しているのだけれども、この日はいさみ君(murder murder)との二人のバンド、鈴木実貴子ズでの出演。エレアコにエフェクターを繋いで(「鈴木さん!滅茶苦茶良い音してるね!」「前に出たライブハウスのPAさんに言われて触ってからツマミいじってないですよ」)立って歌う鈴木さんは何だろう、映像越しでしか見た事ないけどカート・コバーンが丁寧に音楽をやっているような風格があったし何よりとても美しかった。鈴木さんと話したり対峙したりすると自分の不純さというか俗っぽさがとても浮き彫りになって少しだけ劣等感を刺激されて(悪い事ではないと思う)、そして僕はそういう風に自分に感じさせる程芯が強い人間がとても好きだ。
いさみ君のドラムは歌に寄り添って見事に曲を「演出」までしていた。あの構成でドラム叩くのって曲に対する誠実さがないと出来ないと思うのだけど、もしあれをナチュラルにやってるなら凄いしあれを苦労の結果生み出しているにしても凄い。この二人の組み合わせってとても良かった。
演奏の準備をしにステージ脇の楽屋に行くと、メンバーが皆Dinner Setのご機嫌な演奏にフォーフォー言っていた。手拍子しながら踊り出しちゃって、あれステージ上に音漏れてなかったのかな。
この日のパイプカツトマミヰズは乱闘みたいな演奏。いつも有難う、ヨシダユキ先生が写真を撮ってくれた。

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最近吉田君の衣装はパンツ一丁です。

演奏後、ライブで熱くなった頭そのままにライブという時間について吉田君と意見を闘わせてしまう。共演者を見ない反省会、ってそのバンドの動き方や在り方とかとは別次元でもう本当に極めて個人的に好きじゃないのだけど危うくそれに陥りそうになったけれども吉田君も僕もどちらからともなくそれなりで切り上げて(結局意思の疎通がとれれば満足出来ちゃう案件だった、って事)うみのてを見る。
妖怪が率いる化けもののようなバンドだなあ、と思う。高野君のギターの演奏ってトラディショナルな部分を抑えつつもフリーキーな音色やフレーズで武装している感じがしてとても格好良い。根がしっかりしている(実際のところどうなのかは知らないけど、ギターリストとして自己を確立していると思う)人間のそういうのってとても美しい、と思う。笹口さんのギターも同じ印象。いかんせん、皆、巧い。
うみのてとは来月も共演である。その日はもっと、やる!

4月29日(月)
その一週間後の月曜日、つまりつい昨日の事だ。
一週間の連戦で流石に疲れていたのか、前夜帰宅後就寝前に呷ったウイスキーがいけなかったのか(打ち上げでも飲まなかったのに!)、寝坊してしまう。
この日は孤独部の野外フェス出演へ向けてのWS@名古屋市青少年交流センター ユースクエア だった。
「ゆっくりでいいですよ」とかしやま君から言われていたので結果的に甘える事になってしまったが、マウンテンバイクに跨って見学に向かった。それにしても昨日の名古屋は暑かったなあ。上着が必要ないくらいだった。

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それにしてもこういう市の施設って、何だかとても落ち着く。図書館とか科学館然り。

ここ最近の孤独部の作品では一番多くの人間が関わってるんじゃないだろうか。この日ユースクエアの練習室に訪れたのは一般公募で集まった参加希望者。何人かは顔見知りだったりしたのだけれど、勿論はじめましての方もいらっしゃってその方々と一週間もしないうちに一つの作品をともに作り上げる事になるっていうのは本当に面白い事だなあ、と凄い脳汁が出た。しかもそれが音楽と演劇っていう異なる表現媒体。大きく見ればそりゃあ芸術っていう一つの括りなのだけれど、多分きっかけがなかったらあの異種格闘技戦みたいな悦びは知らないままだったのだろうなあ。
今回の作品、実に実に面白い。かしやま君の作ってきたものの中で恐らくは最大規模にして、現状の孤独部の「ライブに於ける表現」としては極致なんじゃないのかな、あの有機的な音楽と身体表現の融合の仕方。
僕自身、演奏として携わるのがとても楽しみだ。

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