「そういうわけにもいかんのですよ」

18日、目覚めると体の具合も随分と良い。

最近患っていた冷房病も、部屋の温度を常識的な範囲に設定する事で快方に向かったようだ。体温調節機能の不全だけであそこまで体の具合が悪くなるというのは新鮮な発見だった。侮りがたい。

職場に出勤し、18時まで勤務してそのままマウンテンバイクに跨って新栄CLUB ROCK’N’ROLLへ。今日はJONNYで演奏である。流石に長年出演しているライブハウス、PA井藤さんとの公私共にわたる親密な交流の結果、絶大なる信頼感を抱いているのでリハーサルなしの演奏だろうが何の不安もない。僕のステージ内で、ベースアンプから発せられる音量、高域の鋭さ、そして僕が望むだけのモニター具合も全て完全に理解した井藤さんがオペレートして下さるならば、僕は最高に快適な状況下で演奏が可能となる。

ライブハウスに到着したのが18時25分。中途で100円均一ショップにて布ガムテープを購入したので「職場-CLUB R&R間」移動タイムが5分伸びたけれどもまあ順当な時間、ペダルを漕いで移動したという事になる。今考えればこの時間が職場でのデスクワークで凝り固まった体をほぐしてくれたのではないかと思う。

到着後、関係者各位への挨拶後控え室へ。福岡から来られたツアーバンドの方々とラーメントークをし、フロアからオープンを知らせる合図が聞こえてき、そういえば僕がここに着いたのは開場5分前だったという事を思い出す。実にギリギリだったのだ。

リハーサルからライブハウスに空気に馴染み、精神的な意味合いでも「今日はライブだぞ!」という状態を作っていくのが『楽しい』。そういうわけにもいかなかった昨日とて、演奏開始時間は確実にやってくる。毎回毎回ライブの度に、ステージに上がる直前に感じる絶望的な緊張感に苛まれながらSEが鳴り響くのを聴く。

いざステージにあがってベースギターを担いでしまえば何のその、さあ今日もいっちょやるかってなもんではあるけれども未だにライブ前の尋常ならざる緊張感には慣れやしない。

しかして昨日の演奏はステージ内の誰もが感じたけれども、充実したものだった。サポートドラマー ギバ君もかつてない程の演奏のキレを見せ(「今日は滅茶苦茶集中してましたね」)、熱量の篭った演奏が出来たと思う。ああなった状態でのバンドの一体感をもっと増していけるように精進するのが今後の課題。あとは芯の一本通った演奏を。これはもう精神面だからライブ現場でどうこうなるわけでもないけれども。

そうそう、昨日は篠田メンバーのお父上がライブ会場にいらしたのだった。前日に「明日は父が来る」と篠田君から聞かされ我々、興奮したものだったけどいざお父上がR&Rに入ってこられた際の皆の慌てようったらなかったなあ。佐藤メンバーなんてわざわざ駆け寄ってきて「来られたよ!」と耳打ちしてきたし、ドリンクカウンター付近にいらっしゃった友人達の、お父上への意識のしようったら意外と露骨だったんじゃあないだろうか(笑)。

お父上が音源をご購入下さるという事で直接ご挨拶させて頂いたのだけども、実に落ち着いた方で、篠田君とのギャップに僕も驚いてしまった。既に結構な割合で音源を持っていて下さるようなのだけれども、物販で色々とご購入下さり、しかもメンバーの実父からお金は頂けない、と手渡そうとする僕に対して「いや、そういうわけにもいかんのですよ」と苦笑されるお父上を見、何て粋な方なんだと一人感じ入ってしまった。

昨日は会場も満員大入りってわけではなかったし、どうせなら企画とか観に来てくれればいいのにねえだなんて息子は言っていたけれども、終演後、彼の携帯電話には「音源を聞いて想像していたけれども、良いライブだったぞ」とお父上から一通のメールが届いていたらしい。

もう、本当に粋!どうせならちゃんとしっかりご挨拶させて頂きたかったのだけれども、お父上、本当に有難うございました。

打ち上げは名古屋勢でしっぽりと。ギバ君の後輩思いの一面を見たりR&R ホリさんとの大盛り飯談義等。

今日は職場にて小学生ドラマー、篠田君と演奏。

近々お披露目の機会があるのだけどそれについてはまた改めて。

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