あの写真を見て思う事。

「僕には青春はなかった」
と以前書いたが、厳密に言うと
「僕には青春を青春らしく感じる感受性がなかった」
だ。

夏の匂いを夏らしく感じてしみじみする事はなかったし、学校行事をイベントとして捉えて感受性を刺激される事もなかったように思う。
青春映画やドラマ、友人達の過去の写真を見て涙ぐんでしまうのは嫉妬も入り交じった感情なのだろう。

だが僕は代わりに嫉妬や憤怒、そして反骨精神を手にした。
それが今や僕の原動力であり、僕の出す音や気迫になっているのは間違いない。
恐らく僕が羨むような人間達と僕の感性は根っこからして違うのだろうけれど、それも吝かでない。

だから僕はこういう人間なのだ。

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