いやもう正直酔っ払ってるけどさ、ブログは好き勝手書くぜよ。

岩下の新生姜スライスを肴にお茶割を飲みながらこれを書いている。

昨夜は今池HUCK FINNにて白線の内側のライブだった。かれこれ長い付き合いになる柴山社長(ONE BY ONE RECORDS)から「僕のレテパシーズがレコ発ツアーで名古屋に来るから舟橋、いっちょ演奏しないか」とお誘い頂いて、それならばと白線の内側でオファーをお受けした次第である。柴山社長、以前ある夜唐突に「白線の内側のライブ動画を観たんだけどこれ凄いね!」ってラインをくれて(どこまでも無邪気なあの人は結構そういう事をする。以前JONNYの新曲のデータを送ったら号泣しながら電話をかけてきたりした)、いつか遠くないうちに白線の内側のライブを披露したいなあと思っていたところだったので願ったり叶ったりであった。多分、これは推測だけど柴山社長は僕のレテパシーズのベーシスト 飯田君が、彼がSEBASTIAN Xをやっていた頃からJONNYのベーシストである僕と交流があるという事を踏まえて僕に声をかけてくれたと思うのだけど、そういうところを考えると過去から現在へ繋がっていて感慨深い夜であった。
柴山社長、誘ってくれて有難うございました。柴山社長に現在進行形を褒めて貰えるのは、これはもうシンプルに嬉しかったりします。

しかし会場入りしてエフェクターボードを組んでいる時に一瞬嫌な予感がしたんだよなあ。
そういう時っていうのは結構そんなネガティブな予感が的中するもので、案の定というか何というか、久しぶりに演奏中に音が出なくなった。パッチケーブルが抜けているとか電源が抜けているとか原因が視認出来るものならそうでもないのだけど、演奏中に慌てて確認したものの原因が特定出来ないまま復旧してしまったもんだから、リカバリー出来て音が出た瞬間の興奮もカタルシスも相応に感じたものの、その後も機材トラブルの動揺を引きずってしまって。そういう時のエフェクターボードというのは普段慣れ親しんだそれとは全く別の顔をしやがるのだ。「お前達俺の味方だっただろうがよ」と言いたくなる程空々しい顔をして僕の足元に君臨しやがる。
何が原因かわからない、という事はいつまた音が出なくなるかわからない可能性と闘わねばならないという事だ。
そうなってくるとエフェクターを踏む瞬間にエモーショナルな衝動や攻めの姿勢でストンピングする事は叶わず、何なら挑戦的な姿勢というのは当社比でいうところの40パーセントは失われる。音が出なくなるのってやっぱり最悪なんだよ、弾きたい時に音が出ないのって最高にもどかしいものね。
時間にして十数秒もかかっていなかっただろうけれども、あの無音の状態に恥ずかしながら相応に保守的な演奏に追い詰められてしまったのであった。
だがそんなものに敗北を喫するのは、これはもうシンプルに真っ平御免である。リカバリー後もどうにか自分のメンタルをひっくり返してやろうと挑戦をし続けて、最終的にはクリエイティビティを取り戻したものの、いやはや、機材トラブルもそうだしそれに影響受けた自分もそうだし影響受けて精度と切れ味が落ちた自分の演奏も悔いが残る。
どれだけお客さんに「良かった」と感想を貰えても(それは当たり前だけれども大変嬉しい事だ。励みになる。だけれどもそれとは全く別の次元の話として)壮絶に悔しい。「俺は何て価値がないんだ」とさえ思える。
理屈上は最新のライブが過去最高傑作であって然るべきなのに起きてしまった事象に影響をうけてあまつさえ未来にさえ影響を及ぼす事を許してしまうだなんて何て度し難い、自分はどれだけ低能なのだ、と思う。
だけれどもまあ、その日そのライブを終えて一度長い目で物事を考えるようになれば、あの瞬間と酷い後悔でさえも無駄ではなかったと思える。演奏の対価として何かを感じるっていうのは、例えそれがネガティヴなものであっても演奏をしたという実感、そして今後に繋がっていくという実感がある。

2016_10_27_001
僕のレテパシーズの飯田君の足元が大変勇ましかったので激写。
OD-3はかれこれ3台目だそうです。
BASS GUITARはBASSなれども決してBASEだけである必要はない。飯田君と話をしていると自分のそういう思いが間違っていないと再確認出来て嬉しかったです。
また一緒に演ろうよね。

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