お疲れいっちゃん!

昨日はシャビーボーイズのライブを観に池下UPSETに。

レコ初のバンド3バンドに加え、シャビーボーイズという4バンドだったのだけど時間の関係でシャビーボーイズだけ観て帰ってきた(最近こういうの多いな。共演者さんごめんなさい)。

シャビーボーイズからベースのいちろー君が抜けると聞いたのは、以前新宿JAMで共演した際。レジオキング、シャビーボーイズの中から有志でラーメン二郎 歌舞伎町店(余談だけど歌舞伎町店はラーメン二郎の熱烈なファン、通称ジロリアンからすると評価は低いそうだ。他の店舗も数店舗しか食ってないけど、僕は旨いと思う)に行き、シャビーボーイズ 高津君と並んでラーメンを待っている時の事だ。

シャビーボーイズのメンバーでももうゆっくり話をした後だそうで、やはり当初は落ち込んでいたメンバーも僕が話を聞く頃には落ち着いた様子で、それでも高津君はちょっと寂しそうだった。

「じゃあ俺が『辞めるんじゃねえこの野郎!』って言ってやるよ!笑」と冗談めかして言うと高津君、「ほんと言ってやって下さいよー笑」とこれまた冗談めかして切り返してきたのだけど、その目に冗談ではない友人の脱退を惜しむ感情が見え透いてハッとしたのを憶えている。

その後新宿JAMの控え室へと至る階段でいちろー君とばったり出くわして「おい聞いたぜ」と切り出した所、「そうなんですよー」と本当にいつも通りのいちろー君のまま心境等話してくれ、結局僕は「辞めるんじゃねえよ」と言えなかったばかりか「じゃああれだね、バンド辞めても遊んでね!」とまで言ってしまった。そのいちろー君を送り出す気持ちに嘘はないけど、高津君、ごめんな。結局言えなかったです。

で、その日のシャビーボーイズのライブがあまりにも素晴らしかった。4人が4人とも残された一緒に演奏する時間を完全燃焼させようとしているかのような演奏。2曲目くらいから号泣してしまい、正直に打ち明けてしまうと満員ではないフロアの前の方で観ていたものだから涙を拭うのも横にいる仲の良い外人のお客さん(名古屋までライブを観に来てくれたりする。相当なコンピューターエンジニアだそうだ)に悟られまいと涙を流しっぱなし。けど多分、あれはバレてた。

兎に角素晴らしく、演奏終了後そのまま昨日のライブの予約をお願いした。これは観ないと後悔する。そう確信したからだ。

昨日のシャビーボーイズ、演奏時間は30分強の所謂通常の演奏時間で長尺ってわけではなかったと思うのだけれども、それこそワンマンライブを観た後のような充足感をおぼえた。特に脱退だからって何かをするわけでもない。MCでは触れたりもするけれども、シンプルに演奏に臨む4人の姿が本当に美しく思えたし、いちろー君の脱退っていう事実に4人が4人ともネガティヴになっているわけではなく、むしろ気持ち良く送りだした上でバンドとしてもしっかり良い演奏をしようという、そういう凛とした心持ちが伝わってきて本当に強いバンドだなあと思った次第。

大勢のお客さんも食い入るようにステージを観ているし、思い思いに体を揺らしたり手を挙げたり打ったりしている。シャビーボーイズ、良いバンドだものな。元シャビーボーイズのメンバーも全員ライブに来ていたし、彼らは長い時間を共にして、バンドになって、ライブハウスに出て、そして昨日のステージに臨んだのだろうと思うと胸が熱くなる。恐らく次に彼らがステージに立つ時(何も決まっていないし約束は出来ない、と杉本君はMCで言ったものの、僕はその日を楽しみにしていようと思う)にはまたグッときちゃうんだろうよ!

バンドを辞めるっていうのは、バンドを始めるより覚悟のいる事だと思うし辛い事だ。自分の人生を前向きに生きるが故の選択だったとしても、それで悩まない奴はいないだろう。そしてそれを受け入れるのも難しい事だと思う。やり切ったいちろー君、シャビーボーイズお疲れ様でした。

良いものを観たよ!!

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