台風21号の脅威に晒された一日。
ここ最近、名古屋は大雨とか台風とかほとんどが夜中に通過していって日中その脅威を目の当たりにする事って久しくなくて、前日まで何となく今回もそんな感じだろうとか危機感が全くなかったのだけれど。
予報通り正午頃から崩れる天気、吹き荒れる風に職場の建物がウオオオオオ…と揺れ、物凄い風の音に思わず「ちょっと大丈夫か、これ」と口から出てしまった。
尤も、仕事を終え同僚の運転する車に乗せてもらい特に支障無く帰宅出来てしまい、本当に僕は今回の台風に関しても特に被害らしい被害を被らずに済んだ。
報道やSNSを見ているととんでもない動画や画像が出回っていたり、街中でも看板が剥がれたり信号が停電で動いてなかったり「有事」という言葉に相応しい光景も目の当たりにしたのだった。
被災した方々が少しでも早く元の生活に戻れますように。
家族を持つようになってこういう言葉も以前と意味が変わってきた。生活というのは尊いものだと痛感する。
さて、話はガラリと変わって今夜もエフェクターについて記録しておく。
ベースギター本体からの信号をバッファ→ボリュームを下げるペダルという順番で流してから他のエフェクターにインするようになってからというもの、それまでよりもグンとその真価を発揮するようになったエフェクターは少なくなく、一度は手放したものの再度購入したエフェクターも幾つがあってその中の一つにFAIRFIELD CIRCUITRYのリングモジュレーター Randy’s Revengeがある。
以前は何なら「俺とは相性が悪い」という論調でブログに感想を書いたけれども、少し前の金曜の夜だったか、仕事が早く終わってテンションが高かったためサイクリングがてら行きつけのエフェクター専門店に飛び道具気味のリバーブを探し求めて行った際にコイツに再会した。
気になっていたリバーブはどうもしっくり来ず、久しぶりにコレを触ってみたい、と試奏させて貰ってたまげた。滅茶苦茶良い、どころか滅茶苦茶に『美しい』でやんの。
普段愛用しているelectro harmonixのリングモジュレーターは音が微妙にヨレてて、それでも主張が強い音で好きなんだけれどもRandy’s Revengeは「綺麗に」リングモジュレートするというか、綺麗にかかってくれる。透き通るような濁った音という矛盾した表現をお許し願いたい。他の語彙力ではこの芸術的な音を表現するにはそれが一番しっくりくるのだ。
ブレンドコントロールはドライシグナル側に振り切れば完全にドライシグナルだけになるし、ボリュームコントロールをその状態でちょいとブーストすればクリーンブースターになるくらい音量の可変域もある。
真ん中の大きなツマミは以前は設定がシビア過ぎる印象だったけれども今改めて触るとどの設定でも音楽的なリングモジュレートサウンドになるし、何ならシビアさも然程感じなかった。感覚って変わるものである。
エフェクトシグナルだけに作用するローパスフィルターも素晴らしく、これで思い切った音も耳に痛くなく=アンサンブルに馴染むようにする事が出来る。勿論その逆も然り。
スイッチ切り替えでトレモロみたいな効果も得られるしいやあ、面白いし一々美しいですよこれは。
これは買わねばならない、これを逃すと罪悪感さえ感じるだろう、と思い詰め翌日購入。触りまくってその翌日の鈴木実貴子ズの現場から早速導入した。
所謂歌モノの演奏の際にはファズの後段に接続、エフェクトシグナルはギヂッッ!という具合の過激目な設定、しかしてブレンドは抑え目にして多少音にエッジと輪郭を出すようなイメージでボリュームはブースト目。
これでファズで歪んだ音を更にブーストするようなイメージで使ってみたところ狙い通りの効果が得られた。
勿論先日の『あめつち』:での即興演奏の際も大いに活用した。
単体でも使用したしDOD MEATBOXで使ったサブオクターブにブレンド抑え目にして輪郭を押し出すようにかけてやるとこれまた面白いサウンドになった。
コントロールの融通の効き具合とエフェクトの美しさのお陰で汎用性を獲得したリングモジュレーターの傑作。
一度は手放してしまったかつての僕の頬をはたいてやりたい。もう、手放さないぞ。
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