娘と2人でデートする事にした。
昼過ぎに車に乗って「海と山、どちらが良い?」と訊くと娘「どっちが遠い?」。
直感的に「海かな」と答えると(本当は名古屋港があるから海の方が圧倒的に近いはずだったのだが、何故思い至らなかったのか)「じゃあ海に行きたい!」と娘。「よしきた」とアクセルを踏む私。
少し前に鈴木実貴子(鈴木実貴子ズ)さんから「新舞子は高速使って片道40分程で、良い」と話を聞いていたので新舞子に行く事にした。新舞子、自動車運転免許を取得した名古屋人が最初に行く海だと思うのだがどうだろうか。学生時代に後輩の運転で、僕お手製のサンドイッチ弁当を持って遊びに行った思い出がある。あれは僕的には下心満載のデートであったのだが、その後後輩との関係もこじれてしまったので何だかほろ苦い思い出である。こじれた、というかまあ僕って良い先輩じゃなかったしな。関係がこじれるのも無理はない。
ともあれ、新舞子に車で向かった。
暑い日が続いている。この日も猛暑であったからして、浜開きをした新舞子は海水浴客で賑わっていた。車を停めようと走っている車中から砂浜が見えた。娘が早速泳ぎたそうにするも、海に遊びに行ったにも関わらず水着を持ち合わせていない。行き当たりばったりのドライブデートが、すまない娘よ。また家族で改めて来ようね、と話す。
とりあえず駐車場に車を停め、日焼け止めを塗って娘と2人で近くをブラブラする。砂浜で貝殻を拾ったり泳げないなりに楽しそうにしている娘を見てホッとした。
青看板によると近くに「こども未来館」なる施設があるらしい。地図アプリで調べてみてもそこまで距離はない。行ってみる事にした。
地元の小学生と思しき女児の集団が自転車で信号待ちをしていた。
中の一人が娘を見て「こんにちは」と挨拶をしてくれた。妹でもいるのだろうか、地元の人から挨拶をされると嬉しい気持ちになる。娘もはにかみつつ挨拶を返していた。良いところじゃないか、新舞子!
5分程歩いて知多市こども未来館に到着。先程の女児の集団もこども未来館に入っていくのが見えた。
入館してすぐに工作教室の受付があった。
職員さんが「工作教室ですか」と声をかけて下さる。それだけ教室を目当てに来館する人が多いという事か。
話を聞くと常に参加出来るそうで、この日も手ぶらで参加出来るとの事。娘がやりたがったので申し込みをした。
2階の自動販売機でキットを選び(滅茶苦茶種類があった。どれも工作教室の名に違わぬ内容で個人的に『空気鉄砲』とかそういうのに心惹かれた)、予約した枠に教室に入る。キットを渡してもらい、製作に取り掛かる。先生がかかりきりで案内するよ形式ではなく「自分で頑張って作ってみよう!」形式なのがかえって気楽で良い。その形式をとる事で常に開講可能である事を鑑みれば、この形式は最適解であろう。だって毎日でもやりたいじゃん、工作教室。娘と2人でそれぞれ無心で手を動かすとあっという間に時間が流れた。大人がやっても楽しかったのだから子どもがやって楽しくないはずがない。困った時は隣室の職員さんに声をかければ助けて下さるし、いやすっごく良かったよ工作教室。思わず「全部作りたい…」と思ったもんな。
娘が作った『夏のかざり』。
120円で製作可能だった。期間限定工作とのこと。
写真ではまだ木工ボンドが渇いていない。
僕の作った『ビー玉ゲーム』。400円。
娘のリクエストで「飛行機」と「車」を描いた。手を動かしているうちに盛り上がってゴジラを描いた。
最後に1階のキッズスペースで遊んで帰った。
隣のホールでは音楽教室の発表会が行われており、ロビーまで『G線上のアリア』が聴こえてきた。
真夏の昼下がり、手を動かした満足感を感じながら遊ぶ娘を見守りつつ『G線上のアリア』に耳を傾ける。
何て「良い」んだろう。
こうして日記を書きながらも、また行きたくなってきたぞ知多市こども未来館。
工作教室、通いたい。