1月8日の22時から1月9日の2時頃まで、吹上 鑪ら場にて鈴木実貴子ズのプリプロダクションでベース録音だった。
レコーディングを見据えて音作りやアレンジに問題がないかを確認していく作業である。
鈴木実貴子ズの作品は、僕が参加させて頂いた過去作品のそのいずれもがエレクトリック・ベースギターはアンプ録りではなくライン録音である。あ、でも待てよ、昔の作品はアンプにマイクを立てて録音した記憶もあるぞ。
いずれにしてもここ最近のバンド編成での録音は、コンプレッサーにプリアンプを通したライン録音。
前回までは保険というかプリアンプを通した音を思いっきりやるための担保として、コンプレッサーくらいしかかかっていない素の音も録音してミックスエンジニアさんにお渡ししていたのだが、結果的にプリアンプを通して能動的に音作りをした信号しかミックスでは使われなかったとうかがって「それならば」と最初からラインで音作りをしたものだけ送る事に。
バッファ兼チューナー→パッシヴボリューム→コンプレッサー→EQ→サンズアンプという順番で流れた信号が最終的にはオーディオインターフェース兼アンプヘッドへと流れ込み、そこでアンプシミュレーターを通してアンプっぽさを足されている。サンズアンプが本来そういう「アンプっぽさ」を担当する役割なのだろうけれども、ギャリエンクルーガーのバコンッ!とミドルの張った感じというか、そういうニュアンスを足すために最後段でギャリエンクルーガーのアンプシミュレーターを通しているのだ。
もうこの組み合わせも慣れてきたもので、実際ベースギターの録音だったらこの方法が現状ベストと感じられる。
音作りをしていると楽器由来でなさそうなノイズがのるという事で原因を探る。
試行錯誤した結果、電源と照明にその原因がありそうだという事でアンプヘッドはそれだけ個別に電源をとり、部屋の照明は落としてその中で作業開始。ノイズも随分と減った。
ちょうどこの日、年末にLOVELESS GUITAR 岡田さんに預けてあったベースの調整が仕上がって戻ってきており、音詰まりやビビリがない楽器はこんなにストレスがないのかとニンマリしながら録音していく。
鈴木実貴子ズ バンド編成は各務君がアレンジを中心になって考えており、ベースパートも彼がメインで考えてそれを弾きながら僕が微調整していっているのだけど、色々と弾き込む(ライブや人前で弾いたりする事等)機会がまだない中でのプリプロダクションであるからして、アレンジャーの意向に忠実に作業を進めた。
本番のレコーディングがいつなのか先の事はまだわからないけれども、いざ録音するぞとなった際に迷う事はなくなりそうだ。